金本監督 MVPは明るい鳥谷主将「僕の気持ちを酌んで…」

[ 2016年3月1日 08:00 ]

キャラに似合わないポーズでナインを盛り上げる鳥谷

 野手キャプテンが貫禄のMVPだ。就任1年目の阪神・金本監督から絶賛されたのが鳥谷。プレーだけでなく、声で、姿勢でチームを引っ張る「超変革」した姿を見せつけた。調整も順調そのもので充実した表情で沖縄での1カ月を振り返った。

 「できることをしっかりやっていこうという気持ちだった。チームとしても個人としてもいいキャンプができたと思う」

 ストイックでどちらかと言えば無口。そんなイメージをこのキャンプですっかりと覆した。率先して大きな声を出し、他の選手のミスにツッコミを入れる。厳しい練習の中でも、笑顔を絶やさぬ明るさ。これまでの鳥谷とはひと味もふた味も違っていた。主将としてチームを引っ張ることを厳命していた指揮官も、期待以上の変身ぶりに目を細めるばかりだ。

 「率先して声を出してミスした選手をいじったり、いいプレーした選手を褒めたりね。本当に彼がシートノックとか野手の練習のムードを一番、作ったんじゃないかなと思う。本当に自覚を持って、チームの雰囲気を自分が作るんだという意識がはっきり見えた。最初に僕がトリに話した時の気持ちをちゃんと酌んでやってくれたなと思う」

 今キャンプでは直々に打撃指導も施しており、期待と信頼の大きさがその言葉からにじみ出ていた。もちろん、鳥谷にとっても本当の勝負はこれからだ。チームの浮沈を握る不動の遊撃手にとって狙うべきところは一つしかない。

 「優勝、日本一、と毎年思っている。そのために必要なことをチーム、個人で探していきたい。1年間、ケガなくフィールドに立ち続ける中で、優勝に貢献出来るようにしたい」

 厳しく明るい「超変革キャンプ」を終え、一層頼もしくなったキャプテン。開幕に向け、どんどんとギアを上げていく。 (山添 晴治)

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2016年3月1日のニュース