広島・黒田 2年目で初めて「優勝」を口にする理由

[ 2016年3月1日 08:57 ]

「タイトル争いをしたい」と語る黒田
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 広島・黒田博樹投手(41)が広島OBでスポニチ本紙評論家の大野豊氏(60)と対談し、古巣復帰2年目への意気込みを語った。残り7勝となった日米通算200勝達成に期待が膨らむ現役20年目。タイトル争い参戦と年齢を超越した奮闘を約束し、自ら禁を解いて「優勝」の2文字を口にする意図についても激白した。 (構成・江尾 卓也)

 大野 でも、今はこういうふうに言っているんだけど、いざマウンドに立ったら、絶対に(弱い部分を)見せない。それが今の黒田の姿だと思う。いいシーズンを過ごせるように。チーム目標は当然、25年ぶりの優勝だと思う。

 黒田 そうですね。

 大野 優勝という言葉は黒田の中で、軽々しく言えないという考えがあったと思うけど、今年の日南合流日の円陣で“優勝”と言っていた。去年の春の沖縄では使わなかったのに、なぜかな?あえて、声に出しているように感じるけど。

 黒田 去年に関して言えば、周りがちょっと騒ぎすぎだな…と感じていたので、僕が先頭を切って“優勝、優勝”と言ってしまうとね。選手だけじゃなく、ファンの人たちも含めて勘違いするんじゃないか…と。それが怖かったですね。

 大野 その通りだね。

 黒田 今年はマエケンがいなくなった。逆に、選手たちを洗脳する…じゃないですけど、それでも優勝できるんだ…という、強い気持ちを持ってもらいたいと思って。

 大野 なるほど。

 黒田 そこを目指さないといけないという気持ちです。あとは僕自身もラストチャンスかな…と思っているので、自分を鼓舞する意味でも、選手に対して、そういう気持ちを伝えたいな…と思って言いました。

 大野 一つ忠告。(打球に対して)右手だけは出さないようにしてください(※2)。見ていて非常に危ない。そこは我慢してください(笑い)。

 黒田 ハハハ。日本シリーズの第7戦になったら出します(笑い)。

 大野 いや、そこでも我慢してくれ。その後、誰かが抑えなきゃいけないんだから(笑い)。今年一年、いいシーズンになるように祈っています。

 黒田 ありがとうございます。頑張ります。

 ※2 15年8月18日の中日戦初回、平田のライナーが反射的に伸ばした右手のひらを直撃。以降は制球が定まらず、4回に3ランを浴びて降板した。同月29日のDeNA戦でも、4回バルディリスのライナーを伸ばした右手首付近に受け、5回途中降板。いずれも大事には至らなかったが、畝投手コーチから「永遠に(打球に)手を出すな」と厳重注意されている。

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