【キヨシが行く】流されないオコエ。スケールのでかい打者になれ

[ 2016年2月20日 10:19 ]

オコエと一緒に笑顔を見せる中畑氏

 【中畑清氏が行く】

 初めて来た楽天の練習拠点、金武。まずは昭和28年生まれ組で構成する28(ニッパチ)会の仲間、梨田監督にあいさつしなくちゃね。セ・リーグの監督が全員40代になった時代の流れに逆行している62歳。「俺が最年長監督なんだ」って言うから「バカヤロー、去年は俺がそうだったんだ」と返してやった。

 わいわいやってたら来た、来た。オコエ。「おう、話題の多いやつ」と声を掛けると元気な声で「オス、ありがとうございます」。笑顔がいいねえ。コーチに聞いたら誰に対しても接し方が一緒らしい。状況に流され、いろんな人の話を聞いて自分を見失う選手が少なくないけど、ぶれるタイプじゃないと見たね。

 そのままスケールのでかいバッターになってほしい。今はまだ未完の大器。ティー打撃のときにゴムのベルトを左上腕に巻いて左脇が開かないようにするなど、徐々に改良を加えている段階だ。実戦で結果を出しているのは非凡だけど、打ったのは全部変化球と聞いた。変化球を当てにいって小さくまとまるより、今はパワーピッチャーの速い球に対応できるスイングを目指してほしい。そう、大谷(日本ハム)の160キロに負けないスイングだ。

 楽天の外野陣は松井稼頭央に聖沢、岡島らがひしめく激戦区。割って入るのは簡単じゃないけど、強いスイングを身に付けてこじ開けてもらいたい。 (DeNA前監督、スポニチ本紙評論家)

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