トンネル直後で必死!ロッテ平沢 汚名返上三塁打「ホッとした」

[ 2016年2月15日 08:07 ]

<ラミゴ・ロッテ>5回1死、平凡なゴロをトンネルする平沢

交流試合 ロッテ―ラミゴ

(2月14日 石垣市営)
 3ボール0ストライクからの4球目。ロッテのドラフト1位・平沢(仙台育英)は外角高めの直球を迷わず振った。3―3の6回1死一塁の場面。鋭いライナーが中堅手の頭上を越えると、球場は大きな拍手に包まれた。一時勝ち越しとなる適時三塁打。「サインが“打て”だったので、いい球が来たら打とうと思った」と振り返った。

 「ホッとしたのが一番」。その理由は直前の守備で手痛いミスを犯していたからだ。2点リードの5回1死で遊ゴロをトンネル。「腰が浮いてしまった」という失策が2失点につながり、同点に追いつかれた。「何とか取り返そうと思った。チャンスで回してくれた先輩に感謝しながらの打席だった」。対外試合6打席目の「プロ初安打」。まさに平沢劇場だった。

 凡退した打席もフルスイングを貫いた。それは平沢の原点。七ケ浜リトルシニアでプレーした中学時代から1日500回の素振りを続けた。ネット中継で観戦した母・恵さん(45)は「高校時代も家では素振りか、野球ノートを書いているか、野球を見ているか。単なる野球小僧がここまでになったのは信じられない」と笑う。試合前に伊東監督から「自分のスイングをしてくれ」と声を掛けられた18歳は「強く振ることだけを意識した」と、3ボールから思い切り振り抜いた。

 同じ高卒野手ドラフト1位の楽天・オコエも対外試合で初安打を放った。「意識していないわけじゃない。お互い頑張れれば」と、ライバルの存在を励みにしている。「人生で一番もらった」と12個のチョコを贈られたが、球場を去ろうとする時に出待ちしていた女性ファンから13個目を渡された。「背番号と同じ数になりました」とニッコリ。忘れられないバレンタインデーになった。 (渡辺 剛太)

続きを表示

この記事のフォト

2016年2月15日のニュース