二段モーション指摘も…雄星 修正即151キロ「“グレー”なところ」

[ 2016年2月13日 06:50 ]

二段モーションに注意しながら投球する菊池

 西武・菊池はアクシデントにもめげなかった。シート打撃直前の投球練習。審判から二段モーションを指摘された。右足を上げた際に、そこからさらに反動をつけるような動作がルールに抵触すると判断されたが、足をスッと上げて投げるフォームで打者に向かった。

 「昨年の最終戦で指摘されていたので“グレー”なところがあった。審判によって取られるので、直していかないといけない。タイミングが変わってくるから、これからの一番の課題にしたい」

 言葉とは裏腹に、リズムが変わっても動じないのが7年目の成長だった。打者11人に対して2安打2四球。直球の最速は151キロを計測した。昨年9月にはプロ野球左腕史上最速となる157キロをマーク。その力を誇示した投球を「2月に150出るのは初めてのこと。球速はバロメーターになるので安心した」と納得の表情で振り返った。

 今キャンプ初の実戦形式の登板。ブルペンで磨いてきた変化球は37球中13球だった。直球以外にもカーブ、スライダー、チェンジアップと全球種でアウトを奪い「自己満足で投げるブルペンより得るものは多い。カーブが抜けたりしたことが収穫。より実戦を意識したい」と前向きに捉えた。

 フォームを突貫工事しながらの好投に、田辺監督は「自覚が出てきたね。しっかり体もつくってきたし。(開幕投手候補に)うれしい悩みだよ」と絶賛。潮崎ヘッド兼投手コーチも「プロ入りしてから今までで一番いいキャンプを過ごしているんじゃないの」と順調な仕上がりに目を細めた。

 登板後にはスクワットなどウエートトレーニングで下半身強化に励んだ。「暖かくなれば球速は勝手に上がってくる。(二段モーション対策は)何とかなる」と菊池。次は18日に予定されている紅白戦に先発する。開幕までまだ時間はある。右足の上げ方に細心の注意を払いながら、シーズンに向かう。 (川島 毅洋)

 ▼西武・木村文(菊池の151キロを右前打)真ん中ちょっと外寄りの球。速かったっす。雄星、本当に速いっす。

 ▽二段モーション 投球動作の際に上げた足などをいったん止めること。打者を惑わすことにつながり、公認野球規則8・01(正規の投球)のa、b項に「打者への投球に関連する動作を起こしたならば、中途で止めたり、変更したりしないで、その投球を完了しなければならない」とある。

続きを表示

この記事のフォト

2016年2月13日のニュース