有藤通世氏が筒香を大絶賛「崩されない 3冠王に最も近い男」

[ 2016年2月12日 10:51 ]

2回無死、4番に座った筒香は右中間席の中段にソロを放つ

DeNA紅白戦 紅組3―2白組

(2月11日 宜野湾)
 【有藤通世の目】さすが筒香。並のバッターじゃない。カーブ、真っすぐに続く3球目のスライダー。抜かれても体が崩されることはない。スタンスを広く取り、ノーステップに近いすり足。しっかり「間」を取り、インパクトの瞬間に左手で押し込む。見事な一発だった。

 ステップが小さい分、確率は上がる。練習ではトップからインパクトまでの左手の使い方を意識していた。その感覚を初の実戦で形に。今の日本球界で3冠王に最も近い男だ。今年は相手も「四球でもいいや」で厳しいゾーンを攻めてくる。昨季68だった四球はおそらく100を超えるはず。打てる球をいかに一発で仕留めるか。王さんの領域に入ってくる。

 後ろを打つ打者もポイント。5番候補の新外国人ロマックはバックスイングを取るときにバットのヘッドが投手寄りに入る。緩い球ならこれでも対応できるが、内角の速い球はバットが遠回りして窮屈になる。日本の投手は弱点を見つけると徹底的に攻めてくる。開幕までにどれだけ修正できるか。それ次第で筒香はまともに勝負してもらえなくなる。(有藤通世=スポニチ本紙評論家)

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