ギャレット130メートル弾!愛妻の名に合わせてタイミングぴったり

[ 2016年2月12日 08:41 ]

妻の名前「キャ~ア~」でタイミングを取り「シー」で振り抜いた打球が右越え本塁打となるギャレット

 愛する妻の名前を心の中でつぶやいた。巨人の今キャンプ初のシート打撃。無死二塁を想定した打席で新外国人・ギャレットが、スライダーを捉えた。打球は弾丸ライナーで右翼ポールを巻き、内外野の切れ目から場外へと消える推定130メートル弾。メジャー122発の大砲が「来日初打席」で結果を出した。

 「実は打撃コーチから妻の名前を呼びながらタイミングを取るように指導を受けたんだよ。顔を思い出すこともできるし、良い練習法だね」

 ギャレットはそう明かした。来日直後、日本特有の緩い変化球にタイミングが合わずに空振りが目立った。その姿を見た内田打撃コーチはあるアドバイスを送った。美人妻・キャシー(Cassie)さん(25)の名前をゆっくりつぶやきながらタメをつくるというのだ。

 「キャ~ア~」で軸足に体重を乗せ、「シー」で振り抜く。長年、この独特な指導法を行っている内田コーチは、隣に居合わせた江藤打撃コーチに「江藤くんは奥さんが2文字(友紀夫人)だからできなかったよね?」と笑い、ギャレットの一発には「ポールの外に切れるかと思ったらフェードで戻ってきた。日本人では打てない」と喜んだ。

 不安も払しょくした。打ったのは左横手投げの公文。メジャーでは対右の通算打率・265に対し、対左は・194と極端に弱かったが、高橋監督は「打席に立っていけば、問題ないと思う。飛びますね。パワーがある」と太鼓判を押した。

 直前のフリー打撃でも、昨季13勝のマイコラスからも右翼席中段に一発を放った。悪天候が予想されるため、13日から12日に前倒しされた今キャンプ初の紅白戦では4番に座る。「間違っても、ボールを妻だと思って打ってはいないよ」と冗談を飛ばした助っ人。愛する妻は3月に来日する。(神田 佑)

 ▼巨人・松井臨時コーチ(ギャレットのシート打撃を見守り)少しずつ慣れていってくれればいい。

 ▼広島・吉年滝徳スコアラー 柔らかさが出てきた。打球が上がるようになってきた。

 ▼中日・加藤光教スコアラー 状態上がっている。1、2クールに比べ、振れるようになった。

 【ギャレット・ジョーンズ】

 ☆生まれ 1981年6月21日、米イリノイ州出身の34歳。

 ☆サイズ 1メートル96、107キロ。左投げ左打ち。

 ☆球歴 99年ドラフトでブレーブスから14巡目(全体444位)で指名され、ツインズ時代の07年5月に25歳でメジャーデビュー。パイレーツ、マーリンズ、ヤンキースを渡り歩き、メジャー通算911試合出場で打率.251、122本塁打。

 ☆靴のサイズ 32センチと超ビッグ。米国の靴店でも同サイズを見つけることができず、ネット通販で購入している。

 ☆お気に入りの日本料理 焼き肉。キャンプ地・宮崎入りしてから外国人勢と焼き肉店に出かけ好物になった。

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2016年2月12日のニュース