ダル 復活へ前向きコメ連発「今でも95マイル投げられそう」

[ 2016年2月11日 05:30 ]

レンジャーズのダルビッシュ(AP)

 レンジャーズのダルビッシュ有投手(29)が9日(日本時間10日)、本拠地アーリントンのリハビリ施設で練習後に取材対応し、完全復活への自信を示した。昨年3月にじん帯再建手術(通称トミー・ジョン手術)を受けた右肘は順調で、今でも95マイル(約153キロ)を投げられそうと説明。また、野球人生最大の故障を経験したことによる精神面の成長も強調した。5月中旬~6月初旬のメジャー復帰を見据え、焦らず段階を踏んでいく。

 ダルビッシュの言葉の端々に自信がみなぎっていた。昨年3月17日に全治1年以上のトミー・ジョン手術を受け、シーズンを棒に振った。右肘の状態について「今でも95マイルを投げられそうな気がする。それくらい肘も痛くないし、違和感もない。手術前より全てにおいて力はある。どのくらいの球を投げられるのだろうと、今は楽しみしかない」と白い歯が自然とこぼれた。

 現在は週6日ペースでキャッチボールを行っている。月、水、金は120フィート(約37メートル)、火、木は75フィート(約23メートル)で、土曜日は軽めで日曜日は休み。肘に負担がかかるスライダーは禁止されているが、チェンジアップやカットボール、ツーシームは既に投げている。今後は19日(日本時間20日)にアリゾナ州サプライズでキャンプイン。順調なら3月にブルペンでの投球練習を始める。

 戦列復帰は5月中旬から6月初旬をにらみ、焦らず調整する一方で「ずっと10年間投げてきて、作業化していたというか。本当に、心から投げたいと思えるようになってきた」と投球への飢えを吐露。加えて、立ち止まり、考える時間を持てた。「(人生観が)凄く変わった。周りの目とかにすぐディフェンシブになり、それが自分を小さくしていた。そういうのも分かり、人間的に成長できた」と精神面の収穫も感じているという。

 チームでは昨季、首の椎間板ヘルニア手術から復帰したフィルダーが打率・305、23本塁打、98打点でカムバック賞に選出された。「自分も同じように野球を楽しみ、やるべきことをすれば結果はついてくる」。完全復活のその時を、誰よりもダルビッシュ本人が強く待ち望んでいた。

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2016年2月11日のニュース