ソフトB柳田 40・40もだけど…目標は「連続トリプルスリー」

[ 2016年2月11日 11:57 ]

トリプルスリーについて熱く語る柳田(左)と野村氏

 ソフトバンク宮崎キャンプで、昨季にトリプルスリー(同一シーズンに打率3割、30本塁打、30盗塁以上)を達成した柳田悠岐外野手(27)をスポニチ本紙評論家・野村謙二郎氏(49)が直撃した。野村氏は95年の同記録達成者で、広島育ちの柳田にとっては少年時代の憧れの選手。40本塁打―40盗塁達成を今季目標として公言する柳田が、新旧トリプルスリー対談で語ったホンネは…。 (構成・福浦 健太郎)

 野村 昨年、トリプルスリー達成の日に「フォーティーフォーティー(40本塁打―40盗塁)もできる」とスポニチの記事でエールを送った。今季の目標として言っているみたいだね。

 柳田 トリプルスリー以上の目標を探した結果、それ(40―40)を言ったんです。ただ、正直、厳しいかと(笑い)。やっぱりもう一度トリプルスリーを達成したいと思うようになりました。

 野村 まずは2年連続だね。これだけの歴史の中でやった人はいないが、柳田だったら可能だというのはプロ野球ファン、みんなが思っている。

 柳田 トリプルスリーを通過してのそれ(40―40)だと思うんで、トリプルスリーにまず行きたいと冷静に考え、目標にしたいと思います。そこからどんだけ増やせるか考えたいです。

 野村 メディアからすれば「40―40だ」とあおりたくなるけど、35個からの5個が本当に難しくなる。本塁打が出なくなると相当、苦しい。常に「平常心です」と言えばいい。腹の中で「絶対クリアする」と言っておけばいいんだよ。

 柳田 そうですね。平常心ですと言っていきたいと思います(笑い)。

 野村 僕はもともとホームランを意識したり、期待される打者じゃなかった。意識し始めたら凄く、嫌だった。自分が押しつぶされたね。

 柳田 今まで(トリプルスリーを)された方を見たらスーパースターしかいません。恥ずかしくない成績は残さないといけないです。

 野村 打率、本塁打、盗塁。スピード、パワー、技術がそろわないとできないけど、2年連続でするためには体の強さ、ケアも大事。野球界の宝なんだからね。イチローになりたいではなく、柳田選手になりたいという子供たちも増えている。

 柳田 はい、頑張ります。

 野村 僕はシーズンフルイニング出場は1回だけ(94年)だった。当時の三村監督から「(多くの)給料もらっている者は休むことは、ならん」と言われた。延長15回もあるシーズンだったし、本当にきつかったよ。

 柳田 野村さんは広島市民球場の土のグラウンドで、おまけに内野手。自分は人工芝で外野手なので、そこ(フルイニング出場)はクリアしないといけないと思います。

 野村 とにかく、僕が言えるのはトリプルスリーはやると思ってる。今年もやって名前をとどろかせてほしい。

 柳田 不可能に近いと思っていますけど、頑張りたいと思います。

 野村 トリプルスリーを達成したら、(オフに)広島に帰った時にどこにでも連れていくよ。

 柳田 頑張ります。行きたい店、探しておきます!

 ≪高い壁…3選手翌年2項目だけクリア≫昨季の柳田と山田より前は8人がトリプルスリーを達成しているが、その後2度目の達成に成功した打者はいない。達成翌年は51年岩本、90年秋山、03年松井が3項目のうち2項目を達成したのにとどまった。また、全試合フルイニング出場でトリプルスリーを達成したのは、00年金本と昨季山田の2人だけ。

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