球児“フォークの神様”杉下氏と再会「自分も元気に頑張らなきゃ」

[ 2016年2月9日 08:02 ]

杉下茂氏(左)にあいさつする藤川

 阪神・藤川が偉大なレジェンドからパワーを注入された。「フォークの神様」として知られ、中日の臨時コーチとして沖縄を訪れている杉下茂氏(90)が宜野座球場を訪問。阪神で監督、コーチも務めた大正14年生まれの伝説的右腕から激励され、2度目の縦縞ユニホームでも長く活躍する決意を見せた。

 「前に阪神にいた時もずっと会っていたので、今年も会えてうれしい。『お前のことを見たかったんだ』と言ってもらえた。90歳ですか。手も大きいし、元気でしたね。元気な姿を見られてうれしいし、自分も元気に頑張らなきゃいけないなと思いました」

 まだ米国に渡る前だった8年前の08年。野球解説者として宜野座キャンプを訪れた杉下氏から初めて本格的な指導を受けた。藤川にとっても決め球の1つであるフォークについての「神様」直々の手ほどきだった。その後も「ずっと見てもらっていたので」と、顔を合わせる度にアドバイスをもらってきた「恩師」とも言える存在だ。現在は中日の臨時コーチだけに指導こそなかったが、声を聞けただけでも十分。4年ぶりに挑む日本球界で、健在ぶりを見せつけることが恩返しになるはずだ。

 この日はブルペンには入らず、室内練習場で金村コーチ、福原らと「変化球談義」。実戦登板に向けての準備は着々と進む。「まだ何も始まっていない。試合で打者に投げていかないと。慣れていく時間が必要。そのためのキャンプだし、オープン戦なんで」。ここまで3回のブルペン投球では、金本監督や視察した日本代表・小久保監督をうならせる剛球を披露。順調さを物語るような笑顔を浮かべながら、球場を後にした。(山添 晴治)

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2016年2月9日のニュース