阿部 正妻へ着々!個別調整抜け出し“通い妻”に“壁ドン”禁止

[ 2016年2月5日 06:30 ]

ブルペンの打席に立った阿部(左)は田原に内角に投げるよう要求

 まるで「通い妻」のようだった。巨人・阿部が個別調整を行う木の花ドームを抜け出し、約50メートル先にあるブルペンへ向かった。両足にはレガース。スパイクの金具がアスファルトで響いた。

 「“思い出すことがいっぱいあるな”と思いながら過ごしている。(投手陣に)言えるアドバイスはしていくよ」。2年ぶりの捕手復帰が決まった今キャンプ。別メニューでの調整が容認されているが、キャンプ4日目で早くも3度目のブルペンに入った。内海や田原の球を受けたがそれだけでは終わらない。投手陣が全員引き揚げた後、若手捕手の小林、鬼屋敷、河野を集めてミーティング。5分間、投内連係でのサインの出し方などを助言した。

 昨季、一塁コンバートの要因となったのが首痛などの故障。負担の大きい捕手復帰は、選手生命を縮める可能性もある。それだけに自らの経験を若手に伝える重要性も認識している。投手だけでなく捕手へ助言するためにも、ブルペンだけは1軍本隊のスケジュールに合わせている。本隊合流について高橋監督は「沖縄ぐらいから全体に合流して、という話はしている」と16日から始まる沖縄2次キャンプと説明。それでも宮崎1次キャンプではブルペンで投手陣の球を受け続ける。

 主砲としては今年初めてフリー打撃に臨んだ。「反っくり返るくらいでやっている」。上体が大きく後ろにのけぞるほど軸足に体重を乗せて打ち返し、「壁ドン(の禁止)だよ」と説明。男子が壁に手をついて、壁際の女子に顔を近づけるポーズで例え、上体が突っ込むことがないフォーム固めに取り組んだ。

 第1クールを終え、阿部は「(仕上がりは)23%くらい」とジョークめかしたが「正妻」に戻る日は近い。 (神田 佑)

続きを表示

この記事のフォト

2016年2月5日のニュース