賭博問題に続き大打撃…熊崎コミ危機感 球界全体で「浄化」強化を

[ 2016年2月4日 10:50 ]

球界の信用回復へ決意をにじませた熊崎コミッショナー

清原和博容疑者 覚せい剤取締法違反で逮捕

 PL学園時代からスター街道を走った清原容疑者の逮捕は、巨人3選手が関与した昨年11月の野球賭博問題に続き、球界のイメージを大きく傷つけるスキャンダルとなった。プロ野球の熊崎勝彦コミッショナーは「言葉を失うの一言に尽きる。元選手とはいえ、野球は特に青少年の憧れのスポーツの一つ。現役を去ってからも模範であり続けなければならない」との談話を発表した。

 日本野球機構(NPB)は毎年実施している新人選手の研修会で、薬物問題の啓発を行っている。元東京地検特捜部長で「鬼の熊崎」の異名を取った同コミッショナーは今回の一件を受け、各球団のキャンプ地を巡回して開催している野球賭博再発防止の研修会で薬物への注意喚起を行うよう指示した。

 「社会の公共財」「国技」と自任する球界としては、選手各自がモラルを保ち、信頼回復を目指すしかない。阪神の四藤慶一郎球団社長は「子供の模範という存在で襟を正していかないといけない」と話し、熊崎コミッショナーは「有害行為の禁止、反社会勢力の遮断、薬物の拒絶等、一層施策を強力に推し進める他ない」とした。

 今年は、8月にIOC総会で20年東京五輪での追加実施競技が決まる大事な年でもある。若年層の少年少女の野球人口減少も続いている。清原容疑者と西武時代の同僚だった渡辺久信SDの言葉は球界全体の動揺と危機感を如実に表していた。

 「残念としか言いようがない。野球界にとって芳しくないことが立て続けに出てきている。野球界全体としてクリーンにやっていかなければいけない」

 現場、フロント、球界OB…。信用回復には、プロ野球界に携わる全員が当事者意識を持つ必要がある。

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