大谷、すり足で140M弾!2年ぶり2桁勝利&本塁打へ圧巻初フリー

[ 2016年2月4日 05:30 ]

今キャンプ初めてフリー打撃を行った大谷は特大アーチを連発する

 日本ハムの大谷翔平投手(21)が2日(日本時間3日)、キャンプ初のフリー打撃を敢行し、76スイングで17本の柵越え。右翼後方の川まで飛ばす、推定飛距離140メートルの特大弾を放った。これまでの右足を上げるタイミングの取り方ではなく、「すり足打法」を取り入れ、ミート力は格段にアップ。オフの肉体改造の成果で飛距離も自然と伸び、14年の11勝(4敗)、10本塁打以来、2年ぶりの「2桁勝利&2桁本塁打」も視界に入れた。

 地面をなでるように右足を引き、優しく踏み込む。51スイング目。大谷のバットは体に巻き付くように振り抜かれた。打球は右中間最深部へ一直線に伸び、フェンスを越え、そこから約30メートル先の小川まで到達。推定飛距離140メートルの特大弾で、周囲の度肝を抜いた。

 「“よりシンプルにしてもいいかな”と。特に足を上げなくても、前より振れる力に余裕がある。そこまで(軸足に)体重を乗せなくてもいい」

 キャンプ2日目に行ったアリゾナ初のフリー打撃。明らかに打ち方に変化があった。昨季までは右足を上げていたが、この日は「すり足」でバットを振り続けた。一般的に足を上げて打つと、反動が付くためスイングスピードは速くなるが、その分、目線がぶれやすくなる。昨季の「打者・大谷」は打率・202と、前年の・274から大きく数字を落とし、本塁打も5本。そこでミート重視の「すり足」を取り入れたが、それでいて飛距離も落ちなかった。むしろ、伸びていた。

 両翼104メートル、中堅125メートルの広いグラウンドで76スイング中、17本の柵越え。乾燥気候で打球が飛びやすいとはいえ、バックスクリーン越えも3発かっ飛ばした。オフは体重を100キロまで増量し、現在は筋肉量をキープしながら減量して「96、97キロ」。引き締まった肉体に「太い幹」が備わった。栗山監督は「パワーがつくといいことは、80(%)で100(%)の力を出せること。8割なら、いつも同じスイングができる」と力説。力まずに常に高いパフォーマンスを繰り返すことが可能になった。

 投手としての今季実戦初登板は、10日(日本時間11日)の韓国・ロッテとの練習試合に正式決定。一方、打者としては「なるべく早く実戦感覚をつかませたい」との指揮官の意向もあり、早ければ6日(同7日)の紅白戦となる。「しっかりオフに取り組んできたことができた。初めてにしてはそこそこ良かった」と大谷。二刀流の進化を米国の地で証明する。(柳原 直之)

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2016年2月4日のニュース