日本ハムの練習に70発男マグワイア氏来る!中田を直接指導も

[ 2016年1月31日 05:30 ]

中田(左)とマグワイア氏

 日本ハムが大リーグ・パドレスの施設を利用して行う春季キャンプに最強助っ人が参戦することが29日(日本時間30日)、分かった。メジャー通算583本塁打、1998年にシーズン70本塁打をマークしたマーク・マグワイア氏(52)が今季からパ軍のベンチコーチに就任。両球団が業務提携を結んでいることから日本ハムキャンプ視察を予定している。自身初の本塁打王を目指す中田翔内野手(26)を指導する光景が見られそうだ。

 日本から10時間の長旅をし、球団29年ぶりの海外キャンプにやってきただけの価値がある。夢のようなゲストの来訪を栗山監督が打ち明けた。「マグワイアがうちの選手に教えてくれそうな感じだよね」。パドレスのA・J・プレラーGMから「(マグワイアに質問を)聞いてくれるんだったら“どうぞ”という感じだった」とお墨付きを受けているといい、「せっかくのチャンス、俺はいろんなことを聞きたい」と声を大にした。

 パ軍は、日本ハムがアリゾナ1次キャンプを2月15日に打ち上げた後に同じピオリアでキャンプを実施。関係者はそれに備えて数日前から続々と当地に入る。その一人が今季からベンチコーチに就任したマグワイア氏で、日本ハムキャンプも視察するという。

 マグワイア氏は「ビッグマック」の愛称で呼ばれた現役時代にメジャー歴代10位の通算583本塁打を記録。栗山監督は「(現役時代は)本当にきれいな打ち方をしていた」と振り返る。カージナルスに所属した98年にはソーサ(カブス)とシーズン最多本塁打争いを展開。70本塁打のメジャー記録(当時)を樹立した。薬物使用の発覚で色あせはしたが、大リーグ史に残る打者であることは間違いない。

 「他人に興味ない」と公言する中田も「キャンプに来るらしいね。1年で70本塁打なんて考えられへん」とリスペクトする。昨季は自己最多30本塁打を放った主砲は、栗山監督から「3冠王」を要求されている。達成には、経験のない本塁打王奪取が欠かせない。

 マグワイア氏は打撃コーチとしても一流の指導力を持つ。14年にはドジャースのチーム打率をナ・リーグ2位に押し上げ、2年連続地区優勝に導いた。中田は「できれば打ってもらいたい。見ることが勉強になる」と、スイングの実演を希望。キングに上り詰めるヒントを得たい考えだ。

 ピオリア入り2日目、中田は自主練習でフリー打撃を行った。「俺は(ペースアップは)沖縄(2次キャンプ)からでええよ。のんびりやるよ」。言葉と裏腹に46スイングで3連発を含む6発をかっ飛ばした。「アリゾナの空気はしけってないし、日本よりも飛ぶ」。フェンスを越えたボールは草むらに飛び込んだ。そこに棲息するガラガラヘビたちも驚くほどの力強さだった。 (横市 勇)

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