日本一への合言葉 「ヤクルトスタイル」に続くのは…

[ 2016年1月31日 09:00 ]

15年10月、日本シリーズ進出を決めて記念撮影する(左から)野村克則バッテリーコーチ、石川雅規投手、伊藤智仁投手コーチ。撮影しているのは松岡健一投手

 球春到来。いよいよプロ野球はキャンプインを迎える。

 そんな中、コアなヤクルトファンなら少々気になっていることがあるのではないだろうか。昨年は野村バッテリーコーチによる「ヤクルトスタイル」がチームの合言葉となり、14年ぶりのリーグ優勝を引き寄せた。皮肉にも、目標に掲げていた流行語大賞は「トリプルスリー」の山田に奪われてしまい「(大賞を)確信していたのに残念。山田の壁は高かった…」と肩を落とした野村コーチ。ならば、今年はいったいどんな「リベンジ策」を用意しているのか。その言葉が、これだ。

 「ヤクルトスピリット」――。

 その心を訪ねると、野村コーチらしい熱い、熱すぎるほどの言葉が返ってきた。「昨年“ヤクルトスタイル”を確立できた。そのスタイルを継続しながら魂を燃やして戦うということ。ヤクルトスピリットを燃やしていくぜ!!」。昨季はセ・リーグを制したが、史上まれに見る大混戦だった。王者として迎える今季も、簡単な戦いとはいかないだろう。全員の「スピリット」が、連覇には欠かすことができない。

 「ヤクルトスタイル」で思い出すのが「ヤクルトスマイル」。野村コーチ発祥の言葉をまねて、高津投手コーチが使い始めた言葉だ。こちらもチーム、ファンに瞬く間に浸透し「スタイル&スマイル」のコラボグッズまでできたほどだ。高津コーチならば、きっと今年も…。聞いてみると、やはり「対抗馬」を考えていた。

 「“ヤクルトファミリー”だね」

 こちらの言葉は「選手を中心に、監督、コーチ、球団、ファンも含めての一家族。みんなで一緒に戦っていきましょう」との意味が込められているという。ヤクルトらしい、一体感を感じることのできるフレーズだ。

 すでにTシャツのデザイン案もあり、今年もグッズ販売が近そうだ。昨季はチーム一丸で強さを見せたヤクルト。今年もまた二つの合言葉のもと、昨季成し遂げることができなかった日本一を目指す戦いが始まる。(記者コラム・町田 利衣)

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2016年1月31日のニュース