大谷 NBA&NHL見学へ アリゾナキャンプで世界の超一流に学ぶ

[ 2016年1月26日 08:30 ]

自主トレ中、笑顔でサムアップする大谷

 世界を体感する。日本ハムの大谷翔平投手(21)が、米アリゾナ州ピオリアでの春季キャンプ中に、NBA(米プロバスケットボールリーグ)とNHL(米プロアイスホッケーリーグ)を観戦することが25日、分かった。「全米4大プロスポーツ」に挙げられる人気競技の超一流のプレーを目に焼き付け、今季のさらなる飛躍への刺激にする。29年ぶりに米国でキャンプを行うチームは28日に渡米し、2月1日(日本時間2日)にキャンプインする。

 全米初上陸する大谷にとって、楽しみがまた一つ増えた。米アリゾナ州ピオリアでのキャンプ中に、バスケットボールの最高峰NBAと、同じくアイスホッケーのNHLを観戦することが決まった。以前から「見るのは好き。機会があれば見てみたい」と語っており、競技は違えど世界レベルを体感するまたとない機会になる。

 NBAのフェニックス・サンズとNHLのアリゾナ・コヨーテスがピオリア近郊に本拠地を置くことから、球団関係者は日程調整に早くから動いていた。4日(日本時間5日)はNBAのサンズ―ロケッツ戦(トーキング・スティック・リゾート・アリーナ)、10日(同11日)はNHLのコヨーテス―カナックス戦(ヒラリバー・アリーナ)を観戦。いずれもキャンプ休日前のナイターで観戦が可能となった。球団は選手、スタッフなどに観戦希望者を募り、大谷はすでに両試合に希望を出しているという。

 NBAのロケッツには、12年のロンドン五輪で米国の金メダルに貢献したハーデンや、故障離脱中だが超人的な身体能力を誇るハワードらスター選手がそろう。自身の身長1メートル93を超える選手たちが激しくぶつかり合い、試合の演出も日本とは比べものにならないくらい大規模だ。栗山監督も「米国に行くんだから(観戦は)チャンスだと思う」と話しており、メジャー志向が強い大谷にとって、その経験はきっと大きな財産になる。

 一方、本業の野球で大谷は「見られる」立場になる。ピオリア近郊では日本ハムが施設利用するパドレスを含め、大リーグ15球団がキャンプを張る。日本ハムの米国での実戦は韓国球団との練習試合など計5試合。大リーグの球団幹部やスカウトが、大谷を視察するために大挙して訪れることは必至だ。

 この日、大谷は自主トレの拠点にしている千葉・鎌ケ谷で打撃マシンでの打ち込みを行い、ブルペンでは3年目右腕・白村の投球をキャッチャーミットで受けた。「捕手がみんな出ていたので…。それにそんなに強く投げるわけではない」と言うが、普段からアメリカンフットボールを題材とした映画の観賞を好むなど、好奇心旺盛な21歳の姿は変わらない。米国での刺激的な経験は、プロ4年目の飛躍への糧になる。

 ▼アリゾナ州に本拠地を置く米4大スポーツ MLBはナ・リーグ西地区のアリゾナ・ダイヤモンドバックスで、州都および最大都市のフェニックスに球場がある。NBAはフェニックス・サンズ。ファイナルには76、93年に進出している。NHLのアリゾナ・コヨーテスはフェニックス近郊のグレンデールが本拠地。NFLのアリゾナ・カージナルスもグレンデールにあり、09年にはスーパーボウルに出場した。

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