阪神・岩田 “大穴”開幕投手に名乗り「狙っていかないと」

[ 2016年1月24日 05:30 ]

アルプススタンドの階段を駆け上がる岩田

 阪神・岩田稔投手(32)が23日、甲子園球場で自主トレーニングを公開。今季、ローテーションの柱としてフル回転が期待される左腕は、先発登板全試合でクオリティースタート(6イニング以上、自責点3以内=QS)を記録することを大きな目標に設定した。

 「毎試合、最低限でもクオリティースタートは達成していきたい。クリアしないと先発の仕事をできていない。誰が見ても試合を作ったという形を残していきたい」

 QSは、勝ち星や、防御率に加えて、先発投手の安定感を示す指標として、アメリカでは定着しており、シーズン全登板で70%~80%をマークすればエース級といえる。

 昨年は沢村賞を獲得した広島の前田(現ドジャース)が89・7%で両リーグトップ。チームではメッセンジャーの75・9%が最高で、岩田は51・9%と不本意な形に終わった。13年に楽天・田中が27先発で100%の快挙を達成し、チームを日本一に導いている。11年に84%でチームトップだった岩田も、究極の目標を成し遂げ、猛虎を高みに押し上げるつもりでいる。

 年明けから行った今年で3年連続となる米アリゾナでの自主トレでは、尻周りの強化に時間を割き、下半身主導の投球フォームの土台作りに成功。「毎年、一回は(アメリカで)熱を出していたけど、体調を崩さなかったのが一番。2週間、みっちりトレーニングできた」と充実の表情を浮かべた。

 「開幕(投手)は狙っていかないと。自分の流れを作って、周りを巻き込んでいけるように」

 藤浪、メッセンジャーが中心とされる開幕投手争いの「大穴」としても牙をとぐ。岩田が至高の「100%」へ、踏み出した。 (遠藤 礼)

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