オリドラ4青山 読書家が著す「ポスト金子」へのストーリー

[ 2016年1月21日 09:29 ]

ブルペン投球を行う青山

 金子2世と呼ばれる青山は「だいぶ減らして持ってきたんですが」と笑いながら読書家ぶりを明かした。9日の入寮の際、数十冊の本を持参。野球関連以外も多く、新渡戸稲造の「武士道」や心理学に通じる本まで披露した。過去には東野圭吾の小説にのめり込んだ時期もあったという。物事を追求する職人気質は、どこか金子をイメージさせるものでもあった。

 高卒3年目のトヨタ自動車出身。高校(奈良・智弁学園)時代は左打者としても注目されていた。何から何まで金子と似た経歴だけに、オリックス入団は「運命」なのかもしれない。もちろん、持参した本の中には金子の著書「変化球バイブル」も。エースの魔球ともいわれるチェンジアップは、本を参考に握り方をまねして習得した。憧れの存在を追いかけた結果だった。

 担当の由田スカウトは「3年後にはエースになれる逸材」と言い、酒井投手コーチも「素材は十分。まずはファームでエースを目指そう。それまで無理に使わない」と決めている。MAX148キロの伸びのある直球が武器の大型右腕。スケール感もあり、大きく育て、と期待されている。

 「まだ身長が伸びている感じがするね」と酒井コーチが続ける。青山は「最近、いろいろな方に言われるんですが、測っても伸びていないんですよ。本当はあと3センチぐらいは欲しいんですけど」と笑った。能力とともに身長も伸びていくのか。楽しみな後継者候補だ。(鶴崎 唯史)

 ◆青山 大紀(あおやま・だいき)1994年(平6)11月28日生まれ、大阪府藤井寺市出身の21歳。藤井寺南小3年で野球を始める。智弁学園では投手や外野手として活躍し、甲子園で2年夏にベスト8、3年春にベスト16。トヨタ自動車では14年の日本選手権優勝に貢献した。1メートル83、83キロ。右投げ左打ち。

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