野茂氏 マエケンも竜巻を!トルネードで門出祝い「シーズン通して活躍を」

[ 2016年1月12日 11:33 ]

現役さながらのフォームで2回を投げた野茂氏

名球会対抗試合 パ・リーグ7―5セ・リーグ

(1月11日 ヤフオクドーム)
 日本プロ野球名球会は11日、ヤフオクドームで「名球会ベースボールフェスティバル2016」を開催した。セ、パに分かれた対抗試合の始球式では王貞治顧問(75=ソフトバンク球団会長)が投げ、長嶋茂雄顧問(79=巨人終身名誉監督)が打ち返した。試合では近鉄、大リーグで活躍した野茂英雄氏(47)が往年のトルネード投法で観客を魅了。野球界を彩ってきた数々の伝説の名勝負も再現され、濃密な一日となった。

 日本人メジャーのパイオニアらしいエールだった。野茂氏は、自らが所属したドジャース入りを決めた前田健へ「ドジャースは選手もそろっているし、その一員に加わって、シーズンを通して活躍すること。そしてチャンピオンリングをもらってくれれば、僕もうれしいと思う。頑張ってほしい」と静かに話した。

 日米通算201勝。近鉄からド軍入りした95年に13勝で新人王に輝くなどメジャーでは123勝を挙げ、海の向こうでチームの一翼を担い続ける難しさを身をもって知る。シーズンを通じてトップパフォーマンスを維持することの価値を説く言葉に実感がこもった。

 初参加となった名球会イベント。4回からパの3番手で登板し、代名詞のトルネード投法で沸かせた。最初の打者・宮本氏を空振り三振させたフォークボールは、捕手が捕れず振り逃げとなるほどの切れ。2回5安打3失点でも最速は129キロを記録し、2三振を奪った。「僕を支えてくれるファンもいると思う。その方たちのためにいいパフォーマンスを見せたかった」。大リーグで現役を終えた右腕は、日本での凱旋登板へ向け、練習を重ねてきた。予定されていた「野茂VS清原」の平成の名勝負再現はなかったが、勝負への執念は衰えることはなかった。

 野球人口減少の歯止め、そして東京五輪での実施競技復活へ向け、全員が力を合わせていく必要がある。「僕自身も野球界に何かできることがあればと思って活動している。東京だけで(競技実施が)終わるのは、あまり良くない。今後は野球をやる国も増やす活動もしていかないと。僕個人の力ではどうすることもできないが、名球会やNPBの活動にも加われれば」。NOMOは、今後も世界的な視点から野球界を見据えていく。(倉橋 憲史)

続きを表示

この記事のフォト

2016年1月12日のニュース