上から横から下から!青柳キャッチボールも「超変則」

[ 2016年1月9日 06:45 ]

下手投げでキャッチボールする青柳

阪神新人合同自主トレ

 投法が超変則ならば、キャッチボールも超変則! 阪神のドラフト5位・青柳晃洋投手(22=帝京大)が、約30メートルの距離で15分間、同4位・望月と行ったキャッチボールで、“四色の軌道”を初披露した。最初は上手投げで投げ始めたが、徐々に腕の位置を下げた。スリークオーター、そして横手投げ。最終的には「アンダースローとサイドスローの中間」というマウンドで投じる独特の下手投げフォームで行った。

 「小学生のときからこの投げ方ですけど、肩の作り方も変わっていない。肩ができるまでは上投げで、できてからは下ろしていく。いきなり下からというのはやったことはないですね」

 常に複数の投球フォームでキャッチボールを行っているわけではない。基本的には、上手投げと下手投げの2種類。だが、気温が低いときにはしっかりと肩を温めてから、徐々に自身のフォームに向かって下向きに移行させる。この日の鳴尾浜球場は正午の時点で気温10度。風も吹いて肌寒い中だっただけに“四色の軌道”が飛び出したといえるかもしれない。

 一風変わったスタイルを見せた青柳だが、その“くせ者ぶり”は新年から存分に発揮している。自らの投球フォームのネーミングを募集するという斬新な考えを明かした。さらには入寮にあたっては衝撃の約300冊の漫画本の持ち込み。人とは少し違ったことをやってのけるその姿がかえって頼もしい。

 ハートの強さにも自信を見せる。「初練習だったんですけどたくさんの人の目があって、アマチュア時代とは違うなと思いました。でも(多くの人の目があっても)自分は硬くならないと思います」。熱狂的な虎党の集まる甲子園という大舞台に萎縮して力を発揮できない選手は多いが、青柳はむしろパワーに替える。下手投げ右腕が異彩を放ちながら大きな一歩を踏み出した。(柳澤 元紀)

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2016年1月9日のニュース