金本監督 守護神はマテオ!獲得発表で初明言「候補だよ 候補」

[ 2016年1月8日 08:10 ]

契約が成立し、代理人と握手を交わすマテオ(左)

 阪神の金本知憲監督(47)は7日、この日に獲得を発表したマルコス・マテオ投手(31=前パドレス)を守護神として起用する考えを示した。右打者はもちろん、左打者からも三振を奪えるスライダーを持っている点を高評価し「ポスト呉昇桓(オ・スンファン)」として大きな期待を寄せた。マテオは単年契約で年俸7500万円(推定)、背番号は38に決まった。

 空席となっていた金本阪神の守護神の座が決まった。球団が昨年12月22日に契約を締結し、この日までにウエーバー手続きが完了したマテオの獲得を球団が発表。最速156キロ右腕の加入に金本監督も頬を緩めた。

 「(守護神)候補だよ。候補。決まったことには、ひと安心。期待もしていますし。出来れば、クローザーをやってほしいけどね」

 昨年12月に絶対的守護神として計算していた呉昇桓との交渉を打ち切り。それから約1カ月。ようやく舞い込んだ朗報に、指揮官も胸をなで下ろした。ただ備えあれば憂いなし。期待を寄せた上で「福原の方が安定感があれば、福原になるかもしれないし」と慎重な姿勢も崩さなかった。

 もちろん、新助っ人の実力は評価している。球団関係者によると、マテオの映像をチェックした指揮官は、切れ味鋭いスライダーを武器に左打者も苦にしない投球内容に注目していたという。「右腕ですから右打者に強いのはもちろん、左打者からも空振りを取れるスライダーを持っている点を監督は評価していました」(球団関係者)。マテオのメジャー通算成績は防御率4・65ながら、通算71回2/3で84奪三振とイニング数を上回る三振を奪っている。昨季も対右打者は59打数で22個、対左は40打数で11個の奪三振を記録しており左打者も苦にしていない。

 「外国人選手というのはある程度、開幕に合わせるからね。紅白戦とかで判断しても…ね。そこは配慮、考慮しますよ。ゴメスの例もある。昔、カープにロペスという選手もいたし、ヤクルトのホージーも最初は良くなかったけど、終わってみれば本塁打王。調整ポイントが違うからね」

 適性も、長い目で見守って行く構えだ。キャンプ、オープン戦をあくまで調整期間とする外国人選手の特性を理解しており、その調整法を尊重する。「(オープン戦で)ボコボコ打たれて、いきなりクローザーというのもね」と言いながらも、基本的には守護神として計算する方針だ。

 指揮官の意図を知ってか知らずか、マテオは球団を通じてコメントを発表した。「同郷のゴメス選手らとともにプレー出来るので、大変楽しみにしています。監督から任される仕事をきっちりこなせるようにベストを尽くします」。三塁手候補のヘイグに続く新外国人の加入。着々と、戦闘態勢が整ってきた。(惟任 貴信)

 ◆マルコス・マテオ 1984年4月18日生まれ、ドミニカ共和国出身の31歳。04年にアマチュアFAでレッズと契約。カブス時代の10年8月9日にメジャーデビュー。15年は開幕をパドレス3Aで迎え25試合3勝0敗9セーブ、防御率1.69。6月にメジャー昇格し、26試合に登板した。メジャー通算70試合2勝4敗、防御率4.65。1メートル88、107キロ。右投げ右打ち。

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