広島ドラ1岡田グラブ新調 真田幸村流赤備え「僕も先陣切りたい」

[ 2016年1月4日 05:30 ]

グラブの刺繍を披露する広島・岡田

 広島のドラフト1位ルーキー・岡田明丈投手(22=大商大)が3日、大商大グラウンド(奈良・香芝市)で始動した。自宅近くの三光神社(大阪・天王寺区)への初詣では、おみくじで「大吉」を引き当てた。カープ仕様の赤いグラブを新調した最速153キロ豪腕は、同神社にゆかりのある戦国武将・真田幸村のごとく“赤備え”で勇猛果敢に先陣を切る…と新年の誓いをたてた。

 ブルペンで捕手を立たせて20球のピッチング。始動日から精力的に動いた岡田は、プロでの自身の生きざま、そして戦い方をイメージして、ある戦国武将に重ねていた。

 「真田幸村が好きです。強気な性格というか、敵がいたら一番、先に突っ込んでいく。僕も先陣を切っていけるようになりたい」

 大坂冬の陣では最前線で大坂城への攻撃を食い止め、夏の陣では真っ先に戦場を駆け抜けて徳川家康を追い詰めたとして知られる。そして堺雅人が演じて、今年のNHK大河ドラマ『真田丸』でその生涯を取り上げる。大坂冬の陣で出城として築いたその「真田丸」がある三光神社は、大阪・天王寺区の岡田の自宅から、ほど近い。恒例としている初詣に岡田は今年も訪れており、おみくじでは「大吉」を引いた。

 「悪いより、いい方がいいので…」

 黄金ルーキーは幸村と同じ「赤備え」で敵を迎え撃つ。カープ色でもある赤のグラブを用具メーカーに発注。昨年末に手元に届き、この日の練習でもさっそく用いた。

 「カープに行くので赤にします。今まで使ったことのない色が良かったので」

 赤色は戦場で目を引くため、特に武勇に秀でた精鋭部隊が着用したとされ、大坂夏の陣では幸村隊が赤備えを編成した。勇猛果敢に戦い、敵を力でねじ伏せた。そして、その名を天下にとどろかせた。岡田が相手打者を抑えるシーン、そのままだ。

 「入寮が楽しみです。荷物もそうですし、心も体も準備していきたい」。大河ドラマ『真田丸』については「やるんですよね? 知っています」と話したが、プロ1年生がテレビ鑑賞している時間はないかもしれない。それでも岡田の戦いはまもなく始まる。最速153キロの豪腕で自身でドラマを作っていく。(桜井 克也)

 ▽真田丸と三光(さんこう)神社 豊臣秀吉が築いた大坂城は南方の防御が手薄で、真田幸村は1614年の大坂冬の陣で徳川方を食い止めるために出城・真田丸を築いた。跡地にあるのが三光神社で、所在地は大阪市天王寺区玉造(たまつくり)本町。幸村像や、大坂の陣に際して掘られたとされる「大坂城への抜け穴」がある。

続きを表示

2016年1月4日のニュース