金本監督、岩崎をキーマン指名「3番手に行くぐらいの気持ちで」

[ 2015年12月23日 08:05 ]

金本監督が先発陣のキーマンに指名した岩崎

 阪神の金本知憲監督(47)は22日、来季3年目を迎える岩崎優投手(24)に先発ローテーション3番手の期待をかけた。左腕は今季、15試合に先発して3勝10敗と大きく負け越したが、指揮官は威力のある高めのストレートなどを高く評価。藤浪、メッセンジャーに次ぐ存在になれると奮起を促した。

 名指しで奮起を促したのは期待の表れだ。V奪回へ向け、投手陣の底上げを狙う金本監督が、来季の先発陣のキーマンに左腕の岩崎を指名した。

 「岩崎は独特なストレートを持っているので期待したい。完全な4番手、3番手に行くぐらいの気持ちでやってもらわないと困る」

 今季は開幕ローテーション入りを果たし、全て先発で15試合に登板して3勝10敗と大きく負け越した。好不調に波がありシーズンを通してローテを守ることもできなかったが、防御率は3・51とまずまず。15試合中チームが2得点以下だった試合が9試合と味方の援護にも恵まれなかった。そんな左腕で指揮官が特に買っているのは独特の軌道を持つストレートだ。

 「高めの直球をほとんど打たれていない。意図的に投げられるようにしてほしい」

 岩崎の直球には打者目線でバックネット裏から見ていた評論家時代から注目していた。最速は140キロ前半だが、高めの速球は球速以上の威力がある。監督就任後には岩崎が「高めをもっと使ったらと言われました」と話すように直接アドバイスを送ったこともある。

 来季のローテ候補には藤浪、メッセンジャーを筆頭に能見、岩田と実力派がひしめく。その競争に勝ち残るのは容易ではないが、指揮官はローテ定着はもちろん、藤浪、メッセンジャーに続く3番手として大きな期待を寄せている。

 課題はスタミナ面だ。今季は1~6回まで被打率・228と安定しているが、7回以降は・556と打ち込まれた。指揮官も「スタミナがない。相談して、藤浪ぐらいのスタミナをつけられるように練習させます」とキャンプで鍛え上げるつもり。左腕の台頭はベテラン勢の闘志にも火を着け、投手陣のレベルアップにつながる。24歳左腕の進化に注目だ。(山本 浩之)

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2015年12月23日のニュース