なぜ?ソフトB武田 12球団越年1号…敏腕代理人と査定表を精査へ

[ 2015年12月22日 13:10 ]

契約更改交渉を行い、チームで初の保留者となった武田

 ソフトバンク・武田翔太投手(22)は21日、ヤフオクドーム内の球団事務所で契約更改交渉を行ったが、合意には至らず、日本一連覇を果たしたチームで初の保留者となった。

 今オフの12球団で、初交渉で保留したのは日本ハム・陽岱鋼(ヨウ・ダイカン)、中日・平田に続いて3人目だが、2人は2度目で判を押した。武田は次回交渉が年内に設定される予定はなく、12球団の「越年1号」となった。

 「選手だけだと査定の細かいところまで見られない。自分のことなので深く知っておきたい」

 4年目の今季はチーム最多の13勝。今季年俸2600万円からの大幅アップが提示されたのは間違いない。ただ、武田の興味は別にあった。代理人契約を結んだ大友良浩弁護士(46)と一緒に交渉。過去3年の交渉では詳しく見たことのなかった「査定表」に目がくぎ付けになった。

 11年に西武・涌井(現ロッテ)の年俸調停を担当し、提示額より3300万円増を勝ち取った敏腕代理人の援護も受けつつ、本来はその場で開示されるだけの「査定表」の「お持ち帰り」許可も取り付けてみせた。大友弁護士は時間をかけた交渉を示唆。手に入れた厚さ1センチほどのA4用紙を精査していくという。

 五十嵐が2億円増、故障で出場30試合にとどまった長谷川が本人も驚く複数年契約を勝ち取るなど「暖冬」だったソフトバンク。交渉にあたった三笠杉彦球団統括本部副本部長は「十分な評価をさせてもらった。(交渉は)1回で終わらなければいけないこともない」と理解を示した。「お金で争っているわけではない。数字より、評価がどうなのか知りたい」と武田。じっくり相手の出方を見極めるマウンドさばきと同様、簡単にサインはしないつもりだ。 (福浦 健太郎)

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