“中田キラー”も故障続き…前ロッテ植松 打撃投手で再出発

[ 2015年12月22日 08:21 ]

6月4日の阪神戦、地元・甲子園で悲願の1軍デビューを飾った植松

 悔いがないと言えばうそになる。前ロッテ・植松の8年間のプロ野球生活は故障との闘いだった。「節目節目でケガをしてしまった。最後までチームの戦力になれなかったことは後悔として残っています」。10年に2軍でチームトップの5勝を挙げながら、オフに左肩を手術。1軍の春季キャンプに初参加した13年も期待に応えられず、秋に両股関節の手術へと追い込まれた。

 金光大阪時代に大阪桐蔭・中田(現日本ハム)を13打数無安打に抑え、「中田キラー」の看板でプロ入り。最速は148キロを誇った。だが、相次ぐ手術で球速は130キロ台中盤にまで落ちた。

 今季、必死に磨いたナックルボールを武器に6月4日の阪神戦(甲子園)で先発として悲願の1軍初登板。「時間はかかったけど、地元の甲子園でデビューできて幸せだった。マウンドから見上げた空は、高校時代と同じできれいだった」。敗戦投手にはなったが、両親や恩師らの前で6回1失点と好投した。

 「力は出しきった。少しは恩返しができたかな」。打撃投手となり、ロッテのユニホームを着続ける。中田のような打者育成に一役買えれば本望だ。(重光 晋太郎)

 ◆植松 優友投手(うえまつ・まさとも)26歳、8年目。金光大阪甲。07年高校生ドラフト3巡目。

 ▼通算 2試合、0勝2敗0セーブ、防御率7・88。

 最高年俸600万円(08、09、11年)

 ▼思い出 今年、1軍デビューできたこと。

 ▼再出発 ロッテ打撃投手。

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