藤浪、虎4年目最高俸1億7000万円も冷静 2億円大谷には及ばず

[ 2015年12月20日 06:38 ]

藤浪は1億円の大台を突破しケーキを前にポーズを決める

 阪神・藤浪晋太郎投手(21)が19日、兵庫県西宮市内の球団事務所で契約更改交渉に臨み、今季年俸8500万円から倍増となる1億7000万円でサインした。今季14勝など高卒入団以来3年連続2桁勝利をマークし、入団4年目での球団史上最高額で更改。虎の若きエースは、来年3月25日の中日戦(京セラドーム)での自身初の開幕投手へも意欲を見せた。

 会見を行った藤浪の表情に、特別な高揚感は見られなかった。入団4年目での年俸1億円突破は球団では04年の赤星以来2人目で、高卒では初。1億7000万円は、球団史上最高額で球界歴代5位タイと胸を張れる数字だ。しかし、あくまで通過点でしかない。エースは冷静な、堂々とした口ぶりで倍増となった更改を振り返った。

 「良い評価を頂いたと思うので、一発でサインした。今季に関しては長いイニングを投げられた。その辺りを評価してもらったと思う」。高卒1年目の13年から3年連続で2桁勝利。14勝、防御率2・40はいずれもチームトップで、自身初タイトルとなる奪三振王にも輝いた。しかし、成し遂げていないものがまだある。その一つが開幕投手だ。

 「もちろん目指すし、キャンプ、オープン戦も(開幕戦で)投げるつもりで調整していく」。同じ12年ドラフト組で、ライバルとして常に比較の対象となる日本ハム・大谷は今季、初の開幕投手を務めた。加えて来季年俸は2億円。藤浪は金額で3000万円及ばず「今の自分自身の力を評価してもらった数字」と受け止めたが、開幕投手の経験もない。同い年の好敵手に追いつき、追い越すためにも――。まず目指すは来年の3・25のマウンド。さらに「14(勝)以上は最低ライン。(今季199回だった投球回数も)200は軽く超えたい」と誓った。

 もう一つの目標が、チームのリーグ制覇。「今年悔しい思いをした分、優勝したいしビールかけをしたい。優勝したら(増額分が)変わるという話はよく聞く。(今回の年俸も)優勝したり、もう1勝したり、タイトルを獲っていたりしたら変わったのかと思う」。目指す高みは、まだまだ先にある。大谷との出世レース。藤浪は歩みを止めるつもりはない。

 ≪ダル、大谷の2億円が最高≫藤浪(神)が来季年俸1億7000万円で契約を更改。入団4年目の最高年俸は、08年ダルビッシュ、来季大谷(ともに日)の2億円が最高だが、08年マイケル中村(日)に並ぶ5位タイの金額だ。なお、阪神では04年赤星の1億円を超える最高額で、鳥谷でも4年目は7000万円(07年)だった。

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2015年12月20日のニュース