マエケン 緊急渡米 深夜便でエージェント本社あるロスへ

[ 2015年12月15日 05:30 ]

羽田空港から渡米する前田健

 広島からポスティングシステムでメジャー移籍を目指す前田健太投手(27)が14日夜、羽田空港からロサンゼルスに向けて緊急渡米した。現地には契約を結んだエージェント会社「ワッサーマン・メディア・グループ」本社があり、代理人のアダム・カッツ氏との情報交換が目的とみられる。前田健は西海岸の球団を希望しているとも伝えられており、球団の施設見学だけでなく、直接交渉に乗り出す可能性もある。

 前田健が羽田空港の搭乗ゲートに現れたのは14日午後11時50分すぎ。ラフな格好でマスク姿。報道陣の「行ってらっしゃい」の問い掛けに、会釈をして無言で機内に乗り込んだ。深夜便の行き先は、ロサンゼルス。大リーグとの交渉がいよいよ本格的に動きだした。

 渡米の目的は、代理人との情報交換だ。前田健と大リーグ球団との交渉は米東部時間10日午前8時(日本時間10日午後10時)に解禁となった。交渉は大物代理人のアダム・カッツ氏に一任しているが、現地に行くことでリアルタイムな情報が入り、代理人との意思疎通もスムーズに行うことができる。滞在期間は未定だが、ロサンゼルスを前線基地として、交渉の行方を見守ることになる。

 前田健獲得には、ロサンゼルスを本拠とするドジャースのほか、同じナ・リーグ西地区のパドレスがフロントランナーとして争奪戦をリード。近郊のアナハイムを本拠とするエンゼルスも興味を示している。アナハイムは車で1時間、パ軍の本拠地サンディエゴも同2時間の距離にある。米メディアは「前田健太は西海岸の球団を希望しているようだ」とも伝えており、ロサンゼルスを拠点とすれば、3チームの球団施設を1日で見学することも可能だ。また、住環境もチェックできる。

 交渉期間は30日間で、リミットは米東部時間来年1月8日午後5時(同1月9日午前7時)。時間的な余裕はまだあるが、米国は来週半ばにはクリスマス休暇に入る。いわば、そこまでが前田健にとっては最初のヤマ場となる。滞在中に交渉が進展した場合、本人も交えた直接交渉も可能だ。

 大リーグのFA市場は例年より動きが早く、プライス(レッドソックス)、グリンキー(ダイヤモンドバックス)ら大物投手の移籍先が次々に決まっている。前田健も期限を待たずに年内決着の可能性も十分ある。今週中の攻防が鍵を握るだけに、ロサンゼルスの前線基地で吉報を待つ。

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