岩隈、ドジャース決定!3年55億3500万円 マエケンとW加入も

[ 2015年12月8日 05:30 ]

ドジャースと3年契約を結んだ岩隈(AP)

 マリナーズからフリーエージェント(FA)になった岩隈久志投手(34)が6日(日本時間7日)、ドジャースと3年契約を結んだとCBSスポーツが報じた。総額は4500万ドル(約55億3500万円)。大物FA投手を逃してきたド軍が、7日(同8日)からのウインターミーティング前に争奪戦を制した。ド軍は先発右腕をもう1人求めており、広島からメジャー挑戦を目指す前田健太投手(27)も狙っている。

 FA戦線ではここまで後れを取っていたドジャースが、ウインターミーティング前日に岩隈との合意にこぎつけた。複数の米メディアによると、契約年数は3年。契約の詳細はまだ明らかになっていないが、CBSスポーツは年平均1500万ドル(約18億4500万円)、3年総額4500万ドル(約55億3500万円)と報じた。

 再契約を目指したマリナーズを含め、ジャイアンツ、ロイヤルズとの4球団の争奪戦となっていた。決め手となったとみられるのは契約年数。マ軍のジェリー・ディポトGMは「岩隈の残留はこのオフの最優先事項」と話していたが、当初の提示は2年総額2400万ドル(約29億5200万円)。その後、金銭的に多少の上積みはあったが、年数が変わることはなかった。ド軍は3年契約で、岩隈が37歳になる18年シーズンまでを保証。本拠のドジャースタジアムは連覇した09年WBC決勝の韓国戦で先発した思い出の球場でもある。

 ド軍は右腕グリンキーがFAとなり、ダイヤモンドバックスへ移籍。残る先発投手はカーショー、アンダーソン、柳賢振(リュヒョンジン)、ウッドと4人全員が左腕だった。前日にはホワイトソックスからFAとなった右腕のサマージャが、ライバルのジャイアンツと契約合意。チームは地区3連覇中ながら短期決戦で勝負弱さを露呈し、ワールドシリーズからは優勝した88年以降27年間遠ざかっている。実績十分な右腕が必要で、今季ノーヒットノーランを達成し、メジャー4年で通算47勝を挙げている岩隈はカーショーに次ぐ先発2番手を任される。

 昨オフ就任したファーハン・ザイディGMは、それまでアスレチックスに在籍し、野球統計学の達人として当時のビリー・ビーンGMの片腕だった。10年オフには楽天からポスティングシステムを申請した岩隈を最高額で落札しながら契約に至らなかった。当時から右腕を高く評価しており、6年越しの獲得となる。

 資金力豊富なド軍はもう1人先発右腕が欲しい。それも若い投手がターゲットで、27歳の前田健へのアプローチも継続する。前田健獲得となれば、先発ローテーションに日本投手が2人入り、チームでは02~04年に野茂英雄、石井一久が並んで以来12年ぶりとなる。(奥田 秀樹通信員、笹田 幸嗣通信員)

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