掛布2軍監督 ラグビーから刺激 育成のヒント見つけた

[ 2015年11月30日 05:30 ]

<神戸製鋼・NTTドコモ>観戦に訪れた坂井オーナー(右)と掛布2軍監督

 楕円球の力に触れ、若手育成に新たな決意を示した。阪神の掛布雅之2軍監督(60)は29日、ラグビートップリーグの神戸製鋼―NTTドコモ戦(神戸ユニバ)を坂井信也オーナー(67)とともに観戦。普段は見られない異業種プロの躍動に刺激を受けた。

 「骨のきしむような音は凄みを感じたね。中央の突破力や両サイドのスピード感もすごかったね」

 10月にイングランドで開催されたラグビーワールドカップに出場し世界ランキング3位の南アフリカ共和国を破るなど活躍した日本代表が持ち込んだラグビー熱を肌で感じた。競技は違うが通じるものはある。「凄み」はマウンド上の投手が打者を、または打者が相手バッテリーを威圧するといった感じか。「突破力」はここ一番、勝負どころでの一投一打に置き換えられる。「スピード感」は一つでも先の塁を狙うことにほかならない。

 加えて、ミスが命取りになることもあらためて痛感した。下馬評では神戸製鋼が優勢だったが、単純なキャッチングミスなどミスを重ね1点差で敗れた。

 「野球と全然違うスポーツだけど、試合の流れは大事だと感じたね。神戸製鋼の方がミスが多かったでしょ? ミスした方が負けるというのは野球にもつながってくるよね」

 坂井オーナーが(株)神戸製鋼所の社外監査役を務めており、神戸製鋼の平尾誠二GMが過去に甲子園で阪神戦を観戦したことなどもあって今回の観戦が実現した。掛布2軍監督は「おもしろかったね。生身の体と体がぶつかる迫力を感じたよ」と大興奮。育成へ大きなヒントも見つけ笑顔で競技場を引き揚げた。(柳澤 元紀)

 ▽プロ野球と他種目競技の交流

 ★サッカー 経験者や選手同士の交流も多い人気競技。井川慶(オ)は阪神時代の02年に日韓W杯を生観戦。自身のブログでは試合分析も。バレンティン(ヤ)は元サッカー少年。日本代表のユニホーム姿も目撃されている。

 ★プロレス ファンを公言する三浦大輔(D)は98年新日本・東京ドーム大会で蝶野正洋のセコンドを務めた。下柳剛氏は阪神時代、親交のある桜庭和志と合同自主トレを行っている。

 ★相撲 日本の伝統競技は外国人選手に人気で今年はマートン(神)、マイコラス(巨)が観戦。好角家で知られる岡田彰布氏は阪神監督時代の07年、横綱・朝青龍に特注の球団ジャンパーをプレゼントして話題になった。(所属球団は今季)

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2015年11月30日のニュース