金本監督 1軍確約は8人だけ 異例の大号令「ガツガツ獲りにこい」

[ 2015年11月25日 06:30 ]

坂井オーナー(左)の前で来季にかける決意を語った金本監督

 阪神の金本知憲監督(47)は24日、大阪市内で行われた球団納会に出席し、壇上でのあいさつで選手に対し異例とも言える大号令を発した。鳥谷、福留、藤浪、能見ら8選手以外はポジションが決まっていないことを強調。28人の1軍登録枠のうち、残り「20」をめぐっての熾(し)烈を極めるサバイバル競争を期待した。

 金本監督から発せられたメッセージは、どこまでもストレートだった。だから、選手たちの胸にも重く響く。壇上のあいさつでは、異例とも言える大号令。その中身はレギュラー獲得&1軍登録をめぐるサバイバルを予告するものだった。

 「この場で言うのもなんですけど…。ポジションはコーチと話し合って決めることですけど鳥谷、福留、ゴメス、ピッチャーで言えば藤浪、メッセ(ンジャー)、能見、岩田、福原。それ以外は全部空いてます。ガツガツ獲りにきてください」

 指揮官が「定位置」を確約したのは8選手だけ。野手では鳥谷、福留、ゴメスの3人で、捕手、二塁、三塁、左翼、中堅の5つは空位のまま。獲得を目指しているヘイグ(ブルージェイズ)を筆頭候補とする三塁とて例外ではない。投手も今季の先発4本柱にセットアッパーの福原を加えた5人。春季キャンプからは近年にはなかった激しい競争が予想される。

 「秋季キャンプから若手中心の選手を見てますが、非常にやる気が感じられますし、レギュラーをとってやろうという雰囲気を感じます。しかし、僕はまだまだ物足りてません。もっとガツガツとレギュラー目指してやってほしいと思います」

 秋季キャンプで若手選手の台頭を感じ取ったからこそ、さらに踏み込んだ。1軍出場選手登録は28人であることから、残された枠は「20」。期待の若手が一気に主力選手へと飛躍することがベストだが、現実的には開幕1軍切符を手にするところから勝負は始まる。8選手をのぞけば過去の実績も年齢も関係ない。育成枠も含めた全選手にチャンスを与えるからこそ、あえて壇上からハッパをかけたのだろう。

 「ベテランの方、もう一度若手に負けないようにレギュラーとしてのプライドを発揮してやってほしいと思います。ちなみに厳しくもありますけど明るく、練習も試合も前向きに勢いに乗ってやっていきましょう」

 前進あるのみ。熱気に満ちた春が早くも待ち遠しい。(森田 尚忠)

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2015年11月25日のニュース