【麻衣夫人独占手記】家庭に仕事を持ち込まない主人が…初めて見せた姿

[ 2015年11月24日 08:00 ]

「パパ、お疲れさま」と笑顔の麻衣夫人

巨人・高橋新監督 現役引退・監督就任セレモニー

(11月23日 東京D)
 巨人・高橋由伸監督(40)の妻で元日本テレビアナウンサーの麻衣夫人(40)が、スポニチ本紙に独占手記を寄稿した。06年の結婚後に同局を退社し、2女を出産。育児や夫のサポートに専念するためメディアへの露出を控えてきた麻衣夫人が高橋由伸の素顔や家族について語った。

 まずはじめに、このような素晴らしいセレモニーを開いていただいたことを、この場をお借りして関係者の皆さまに深く御礼申し上げます。また、これまで主人の現役生活を応援してくださったファンの皆さまにも、感謝の気持ちでいっぱいです。本当にありがとうございました。

 シーズン終了から10日ほどの間に、あまりにも大きく全てのことが変わりました。あっという間に時間だけが過ぎていったように感じます。

 ここ数年、主人からはシーズンの終わりが近づくと「今年が最後かもしれない」と言われ続けていました。今シーズンもそうでした。そんなこともあり、私自身は引退が急に決まったことは思いのほか、すんなりと受け入れることができました。

 監督への要請を受諾するまでは、当然ながら相当に悩んでいました。ふとした瞬間に声を掛けようとすると、部屋のリビングにあるソファに座り、窓の外を眺める姿を何度も目にしました。主人は家庭には一切、仕事を持ち込まない人です。何度も大きなケガをしましたが、そのときも普段と変わることなく子供と遊んでくれました。そんな主人が初めて見せた姿から、あらためて大きなことなんだなと再認識させられました。

 現役時代、私と娘2人の一番の楽しみは主人の打席を3人そろって見ることでした。私が夕食の準備をしていると、娘たちが「パパの番だよ!」と呼びに来てくれます。3人でテレビの前に並んで正座をするんです。上の娘は「パパが打ちますように」。私は「ケガをしませんように」。願い事は違いますが、同じように手を合わせました。まだ小さい下の子も一緒になってまねをします。ヒットやホームランを打てば大騒ぎで、輪になって踊りました。たとえ結果が出なくても、私は家族で主人を応援するあの時間が大好きでした。来年からなくなることを思うと寂しさがこみ上げてきます。娘2人も野球選手である主人しか知りませんし、東京ドームでも何度も観戦しています。

 引退して監督になることを伝えるのは難しかったです。あえて「パパは監督になるんだよ。凄いんだよ」と明るく伝えました。まだ全てを理解できない下の子は「パパカントク。パパカントク」と繰り返していましたが、小学生の上の娘は「もうバットを振ることはないの?」と聞いてきました。明るく努めるようにしましたが無理でした。あのときだけはこらえ切れず、私も娘と一緒に泣いてしまいました。

 主人が覚悟を決めた決断を信じ、家族はついていくだけです。想像もつかないような困難が待ち受けるとは思いますが、そんなとき私は主人に「家族は変わらず家にいますので、安心して帰ってきてください」と伝えたいと思っています。皆さまには現役時代と変わらず、主人を、そしてジャイアンツをこれからも応援していただければ幸いです。 (高橋 麻衣)

 ◆高橋 麻衣(旧姓・小野寺)(たかはし・まい)1975年(昭50)11月9日、東京都生まれの40歳。3歳から小学4年生までと、高校時代の計10年間を米国で過ごす。慶大文学部卒業後、00年4月に日本テレビ入社。「いつみても波瀾万丈」「TVおじゃマンボウ」などを担当し、06年1月29日に高橋監督と結婚。同年3月31日付で同局を退社した。08年9月18日に長女、12年4月27日に次女を出産。1メートル62、血液型B。

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