中田 準決勝打点なしを反省「二度とこんな悔しい思いを…」

[ 2015年11月22日 08:20 ]

<日本・メキシコ>記念撮影をする(左から)中田、坂本、秋山

「プレミア12」3位決定戦 日本11―1メキシコ

(11月21日 東京D)
 侍ジャパン・中田のバットは最後まで勢いが止まらなかった。山田の2ランなどで4―0とした2回2死一塁。2番手右腕・カリーヨの143キロを強振すると、真芯で捉えた打球は左翼席に着弾した。

 「手応えはあった。ツーシームだと思うけど、(外国人投手は)ああいう動く球が多い。うまく反応で打てた」

 紛れもなく、今大会の「打」の主役だった。11日のメキシコ戦(天母)の9回サヨナラ打に始まり、12日のドミニカ共和国戦(桃園)では勝ち越し二塁打、さらに14日の米国戦(同)でも勝ち越し3ランと、予選ラウンドで3戦連続の決勝打を放った。日本ハムで任されている4番ではなく、5番、6番を任されたことで「楽な気持ちで打席に入らせてもらった」。その結果、全8試合に出場し、28打数12安打(打率・429)で15打点。自ら「神懸かっていたというか、自分でも驚いている」という大活躍で、初代「打点王」のタイトルとベストナインを獲得した。

 それでも、満足はしていない。準決勝の韓国戦では9回2死から意地の中前打を放ったが、この1本だけ。「自分の力不足をあらためて感じた大会だった。二度とこんな悔しい思いをしたくない」。ただ、同時に日本を背負っていく真の覚悟が芽生えた。

 中田にとって13年WBCに続いて、打ち砕かれた世界一の夢。「チームとしてもっと強くなりたい。そういう気持ちが湧いてきた」。この悔しさを17年のWBCにつなげていく。 (柳原 直之)

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