小久保監督 韓国戦完封リレー再現だ 大谷→則本→松井裕に全幅信頼

[ 2015年11月19日 05:45 ]

キャッチボールで調整する大谷

プレミア12準決勝 日本―韓国

(11月19日 東京D)
 あと2つ。世界一を目標にしてきた侍ジャパンにとって、勝たなければ意味がない。小久保監督も覚悟を示した。

 「選手はこれまでも十分な働きをしてくれていますが、何事も、どう始まったかは問われない。どう終わったかが問われる。終わり方は大切。泣いても笑っても、このメンバーでやれるのはあと3日間。いい終わり方をしようと話そうと思う」

 一発勝負の準決勝。現状で最高の投手を優先的に起用する。先発の大谷の後は、則本、クローザーには松井裕を配する。8日の開幕・韓国戦(札幌ドーム)でも7安打で無失点リレーをした継投の再現だ。「大谷の後は則本を行かせるイメージでいます」と話した指揮官は「則本は先発が不調なら流れを変えられるし、いい流れを救援陣につなぐこともできる。松井は僕の中では一番、最後の強さを持っている」と全幅の信頼を置く。

 16日の準々決勝・プエルトリコ戦(桃園)では前田健が7回無失点と好投。結果的に則本は8回1イニングをわずか8球の登板で終え、準決勝に待機できた。決勝を見据えた上では、準決勝で先発する大谷にも同じことがいえる。

 この日、大谷はキャッチボールの後、中堅フェンスにボールを投げ、投球フォームを入念に確認した。「点をやらないように気持ちで負けないように。短期間で2回目の戦い。自信がなければ勝ちきることはできない」と言葉に力を込めた。初回から全力で飛ばしていくことが前提だが「結果的に1イニングでも多く投げて、後ろの人の負担を減らせれば」との思いもある。中10日で迎える今季のラスト登板。前回は6回、91球で降板したが、ラスト登板に制限はない。韓国をゼロに抑えながら、いかに長い回を投げきれるか。ジョーカー的な存在の則本を決勝の舞台も立たせられるかは大谷次第となる。

 小久保監督は決勝の先発をまだ明らかにしていない。先発として菅野を待機させているが、則本の準決勝の登板状況次第では、決勝戦の投手起用の選択肢は広がる。

 則本は「任せてもらえるなら、どこでも投げます」と話せば、松井裕も「プロで一発勝負はやったことがないが、トップレベルの雰囲気を味わいたい」と笑顔で話した。日本の誇る強力投手陣が力を見せつける時は、今しかない。(倉橋 憲史)

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