右か左か…野球を始める子どもに勧めるのは?栗山監督「両投げ両打ち」

[ 2015年11月14日 09:10 ]

 今年のドラフト会議で驚いたのは「ヨシノブ2世」と呼ばれた慶大・谷田の指名漏れだった。リーグ通算15本塁打をマークする東京六大学のスターとあって、各球団にとっても下位指名で獲得するわけにはいかないといった遠慮も働いたのかもしれない。

 「左打ちの外野手」だったことも大きいようだ。イチロー、松井秀喜、高橋由伸といった右投げ左打ちの外野手の影響を受けた世代が、プロ野球選手となり、どの球団も左打ちのスラッガーが増えてきた。打ってから一塁へ走るには、右打席からより左打席からの方が近く、有利。しかも、投手だって左投げよりも右投げの方が圧倒的に多い。子どもに左打ちを勧める大人も多いのではないだろうか。

 左打者の供給が増えたプロ野球では、最近は「右の打者」の需要が高いとよく聞く。そんな状況も踏まえ、日本ハム・栗山監督に「今から野球を始めようとしている子どもがいたら、右打ちと左打ちのどちらを勧めますか」と聞いてみた。返答に迷いはなかった。「オレならば、両投げ両打ちだな。両方できた方がいいだろう」。二つのことを一つにすることはいつでもできる。大谷の投打二刀流の道をともに歩んでいる指揮官らしい言葉と感じた。

 10月下旬から11月10日まで沖縄で行われてきた秋季キャンプの取材出張から我が家へ戻ると、試しに7歳の息子とキャッチボールをやってみた。右投げをさせてから、次は左で投げさせてみた。意外にも、どちらでも同じようなボールを投げていた。栗山監督の言葉を思い出し、「なるほど!」と思った。(横市 勇)

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2015年11月14日のニュース