ジャイアン白根 退路断ち3安打「いい印象をつけられたかな」

[ 2015年11月11日 05:30 ]

<12球団合同トライアウト>藤江から左中間に二塁打を放つ白根

 戦力外となった選手を対象とした12球団合同トライアウトが10日、静岡市の草薙球場で行われ、47選手が参加した。昨年までは2度開催されていたが、今年から1度だけの開催。ソフトバンクから提示された来季の育成契約を断って参加した白根尚貴内野手(22)が7打席で3安打をマーク。自ら退路を断っての挑戦で強打をアピールした。

 低めの直球を捉えた白根の打球は、あっという間に左中間フェンスを直撃した。前楽天・藤江を相手にした第1打席。圧倒的なスイングスピードを見せつけた二塁打にスタンドが沸いた。

 「凡退でも強く、外野に飛ばそうと思った。スカウトの方にもいい印象をつけられたかなと思う」。島根・開星ではエースで4番。「島根のジャイアン」と呼ばれ11年のドラフト4位でソフトバンク入り。しかし、右肘の手術やチームの厚い選手層もあって昨年から育成契約となり、来季も同じ育成での契約を打診された白根は「来年が最後のシーズンという思いだった。それなら支配下選手でと、自分で動いた方がいいと思った」とチームの提示を断り、一発勝負のトライアウトに臨んだ。

 3打席目は一、二塁から右中間2点二塁打を放つなど広角に打ち分けての3安打。7打席目は中飛に倒れたが「現役最後の打席だと思って(打席に)入った」と完全燃焼した白根に、ヤクルト・小川SDは「魅力ある選手という印象を持った」と評価した。「打力を生かすには外野も挑戦したい。野手の中では一番、目立つことができた」。白根はそう言って、吉報を待つために福岡へ戻った。

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2015年11月11日のニュース