阪神ドラ1高山、マートン背番号「9」内定 “安打製造機”受け継ぐ

[ 2015年11月10日 06:16 ]

明大・高山

 阪神ドラフト1位の明大・高山俊外野手(22)が背番号「9」に内定したことが9日、分かった。6年間付けたマット・マートン外野手(34)は今季限りでの退団が既に決定的で、東京六大学新記録の131安打を誇った安打製造機ぶりは3度の最多安打に輝いた前任者と重なった。夏の甲子園を制覇した日大三時代と同じ9番を背負い、プロの世界に挑む。

 これも球団側の大きな期待の表れに他ならない。阪神が今秋ドラフトで1位指名した明大・高山。注目を集めている背番号が「9」に内定したことが判明した。

 「外野手ですし、ふさわしい番号ではないでしょうか」

 ある球団関係者が明かしたように「9」ほど、高山にしっくり来るものもないだろう。夏の甲子園で優勝した日大三高時代が9番だった。日本一に輝いた縁起のいい数字だ。明大4年時に選出された大学全日本でも、同じ9番を背負った。阪神では今季まで付けていたマートンが既に今季限りでの退団が決定的。継承に支障はない。他の若い番号では、今季限りで引退した関本の「3」、渡辺の「12」などが空き番となっていても、マートンから高山に「9」が受け継がれることはほぼ間違いない状況だ。

 何よりマートンが阪神在籍の6年間で残した偉大な足跡こそ、高山が進むべき道のりだろう。東京六大学リーグの通算安打記録を48年ぶりに更新。8シーズンでの通算131安打は、安打製造機の称号がふさわしい。

 翻ってマートンも、2010年の来日からの6シーズンで打ちまくった。1年目の同年には日本記録(当時)を更新する214安打をマーク。11、13年にも最多安打のタイトルを獲得し、14年には打率・338で首位打者に輝いた。6年間での通算は1020安打。マートンのメジャー時代の実績を考えれば、出世番号とも言える。

 阪神の歴史をひもといても、高山が「9」を背負うことになれば特別な意味を持つ。過去にドラフト1位指名された外野手が1年目から1桁番号を付けるのは球団史上初めての事例になる。

 さらに“ドラフト1位”のくくりで見ても、03年に逆指名入団して1番を付けた鳥谷以来だ。思えば、鳥谷もまた、東京六大学出身のスター選手としてタテジマのユニホームに袖を通した。いまや貴重な生え抜きのスター選手へと成長。偉大な先輩の背中も追いかけてほしい。託されるであろう9番には、さまざまな願いが込められていた。

 高知安芸で続く秋季キャンプでは大和、江越、伊藤隼、中谷らが若手外野陣が来季の定位置獲得へ猛練習中。来春2月1日からスタートするし烈な争い。ライバルたちに打ち勝ち、マートンから引き継ぐ9番を再び安打製造機の代名詞にしたい。

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2015年11月10日のニュース