おかわり、国際大会4番デビュー!「OKAWARI」を世界へ発信

[ 2015年11月5日 05:30 ]

中田(右)の見つめる前で打撃練習する中村剛

侍ジャパン全体練習

(11月4日)
 日本と台湾で共催される初の国際大会「プレミア12」に出場する侍ジャパンは8日の韓国との開幕戦(札幌ドーム)に向け、5日にプエルトリコ代表との強化試合(ヤフオクドーム)に臨む。小久保裕紀監督(44)は4番に西武の中村剛也内野手(32)を指名。今季を含め、6度の本塁打王を獲得した和製大砲は初めて出場する国際大会に向け、自身が活躍することで愛称の「おかわり」を世界に発信することを誓った。

 高い放物線を描いた打球がヤフオクドームの左中間席に突き刺さる。それでも中村剛は首をかしげた。在籍する西武のレギュラーシーズンが終了したのは10月1日。ブランクはあるが、4番打者として言い訳はできない。練習後、緊張感を漂わせて意気込みを語った。

 「やっぱり(4番は)プレッシャーはあると思う。何とか自分のタイミングとスイングでチームに貢献したいですね」

 初の国際大会「プレミア12」で新たに招集された侍ジャパンの初陣。小久保監督は指揮を執った過去11試合の対外試合で中田(日本ハム)を4番で起用してきた。ただ、今大会は「中村か中田のどちらか」と「大阪桐蔭コンビ」の調子を見極める方針を示し、5日のプエルトリコとの強化試合については監督会見で「中村でいきます」と4番で起用することを明言した。今季37本塁打で2年連続6度目の本塁打王に輝くなど、実績抜群の長距離砲に対する期待は大きい。

 中村剛は日の丸を背負って国際大会に出場するのは初めてで、ある思いを胸に秘めている。愛称の「おかわり」を世界に向けて発信することだ。05年交流戦で12球団最多の12本塁打を量産。102キロの巨体と、お立ち台で好きな言葉を「おかわり」と話したことで「おかわり君」としてブレークした。数年間は「あだ名が“おかわり”って…」と受け入れられなかったが、3児のパパとなった現在は「子供のファンが“おかわり君”で覚えてくれる。そんな愛称を付けてもらって感謝してます」と言う。「自分が活躍すればいろんな国の方々に“おかわり”という日本語をアピールできる」と野望を明かした。

 宿敵・韓国や米国、キューバなど強豪国が世界一を争うプレミア12。本塁打を量産すれば「OKAWARI」の文字が世界のメディアに取り上げられるのは確実だ。松田(ソフトバンク)と並ぶチーム最年長の32歳。本塁打を「おかわり」して4番の重責を果たす。(山田 忠範)

 ≪故障でジャパン縁なく≫本塁打王を6度、本塁打と打点の2冠を3度達成している中村剛だが、故障に泣かされたこともあり、侍ジャパンとは縁がなかった。これまで出場は1試合のみで、公式戦出場はなし。唯一出場した12年3月10日の台湾との復興支援試合(東京ドーム)では「4番・DH」で5打数2安打1打点だった。

続きを表示

2015年11月5日のニュース