日本一の代償…ソフトB柳田 侍ジャパン辞退へ 負傷の左膝治療

[ 2015年11月1日 05:30 ]

プレミア12の出場辞退が濃厚になった柳田

 侍ジャパンに緊急事態!ソフトバンク・柳田悠岐外野手(27)が、8日に開幕する国際大会「プレミア12」(日本、台湾)を辞退することが31日、濃厚になった。9月に死球を受けて負傷した左膝脛骨(けいこつ)骨挫傷の痛みから日本シリーズでも本来の実力を発揮できず、治療を優先させる方針が固まった。左肋骨骨折の内川聖一外野手(33)も辞退が確実で、主力外野手2人を欠くことになる。侍ジャパンは2日に福岡市内で集合する。

 日本一の代償は大きかった。柳田は、連覇から一夜明けた30日に福岡市内の病院で検査を受けていた。9月26日のロッテ戦(QVCマリン)でイ・デウンから受けた死球による左膝脛骨骨挫傷。痛みをこらえ、CSファイナルS3試合、日本シリーズ5試合にフル出場したが、それが患部の回復を遅らせた。

 30日に福岡へ戻る際には「大丈夫ですよ」と答えていたが、球団関係者は「(日本シリーズは)アップの時から思い切り動き、アドレナリンを出さないと痛みをこらえきれないようだった」と語る。日本シリーズは19打数3安打、打率・158の不振。球団は本来のプレーには程遠いと判断し、回復を優先させるために辞退の方針を固めた。

 侍ジャパンにとっては大きな痛手だ。柳田は、小久保監督が現役時代に背負った背番号9を受け継いだ今季、打率・363、34本塁打、32盗塁でトリプルスリーを達成。10月9日に日本代表28人を発表した際、指揮官は「パ・リーグでは柳田、セ・リーグでは山田というのが長いプロ野球の歴史で見ても素晴らしい成績を残した2人。彼らが中心になり、引っ張っていってほしい」と、スピードと長打力を兼ね備えた「トリプルスリーコンビ」を軸とする打線を描いていた。柳田が出場辞退となれば、その構想は全て白紙に戻る。

 左肋骨骨折で日本シリーズを欠場したソフトバンクの同僚・内川も辞退することが確実だ。代役はソフトバンク・中村晃、ロッテ・清田が濃厚だが、外野陣は戦力ダウンは否めない。初の国際大会で初代王者を狙う小久保監督は、開幕を前に構想の練り直しを迫られることになった。

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2015年11月1日のニュース