柳田 9回ダメ押し打 打率1割台…シリーズ不振も最終打席で魅せた

[ 2015年10月30日 05:30 ]

<ヤ・ソ>9回2死三塁、柳田は中前適時打を放つ

SMBC日本シリーズ2015第5戦 ソフトバンク5-0ヤクルト

(10月29日 神宮)
 やはり、この男が締めた。ソフトバンク・柳田は4―0の9回2死三塁で初球の内角高め直球をフルスイング。詰まりながらも中前に運び、トドメの1点を叩き出した。沸き上がるホークスベンチ。試合後、ファンの声援を浴びながら「勝てたので全て良かったです。楽しかったです」と笑顔を振りまいた。

 リーグ優勝決定後の9月26日のロッテ戦(QVCマリン)で左膝裏に死球を受け、脛骨(けいこつ)骨挫傷。10月14日のロッテとのCSファイナルS第1戦(ヤフオクドーム)でスタメン復帰すると、本塁打を放った。しかし、その時点で状態は「70%」。今シリーズでは厳しい内角攻めにも遭い、19打数3安打、打率・158。「勝つために塁に出られればいい」と自分に言い聞かせるように繰り返してきた。

 「トリプルスリー」を目標に掲げた今季、3月27日のロッテとの開幕戦(ヤフオクドーム)でチーム最初の猛打賞をマーク。そこから、快進撃が始まった。「トリプルスリー」どころか、史上初の首位打者との同時達成。締めくくりのシリーズでは苦しみながらも日本一を決めた試合でシリーズ初適時打をマークした。決戦前、大道打撃コーチは「柳田が打つ!15年は柳田で始まり、柳田で終わる」と話していた。その予言通り、今季のトリは柳田だった。

 次の舞台は侍ジャパンの主軸として臨む11月の国際大会「プレミア12」。本来の姿で世界を相手に躍動する。 (渡辺 剛太)

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2015年10月30日のニュース