阪神・掛布2軍監督は「31」 虎党待望の栄光の背番号が復活

[ 2015年10月27日 04:50 ]

現役時代の掛布の背番号31

 2軍監督に内定していた阪神・掛布雅之球団本部付育成&打撃コーディネーター(=DC、60)が26日、西宮市内の球団事務所を訪れ契約を結んだ。1988年以来となるタテジマのユニホームで、注目されていた背番号は現役時代と同じ「31」になることが判明した。

 虎党にとっては待望の、いや、夢にまで見たあの番号だ! 掛布2軍監督の背番号が「31」になることが判明。猛虎史の一時代を築き上げたミスタータイガースが、代名詞ともいえる数字とともに戻ってくる。

 「31」は特別な意味を持つ。1979年に48本塁打で本塁打王を獲得。85年には不動の4番打者として、球団唯一の日本一に貢献した。本塁打王3度、通算349本塁打は当時の野球少年にとっての憧れの存在であり、スーパースターだった。

 同郷・千葉の故中村GMの尽力もあり、2013年10月に現場復帰を果たしていたが、過去2シーズンはコーチではなくDCというアドバイザー的な役割を任されていた。そのためユニホームを着ることはなかったが、来季は27年ぶりにタテジマに袖を通すことが決定。林威助が戦力外となった13年以降は「31」が空き番となっており、掛布2軍監督が背負うかどうか注目されていた。

 この日は球団事務所を訪れ、正式に来季契約をかわした。金本監督とも会談し、意見交換。その後は報道陣に対応し、チーム再建へ向けた2軍監督としての第一声も発した。

 「ソフトバンクは2軍にも厳しさがある。3軍があるから、2軍でも競争があるのでしょう。そういうプロの厳しさを2軍も感じて、甘えてはいけない。それは常に感じさせたいですね」

 前日25日には野球評論家として、日本シリーズを観戦していた。その場で感じ取ったパ・リーグ覇者の強さ…。補強だけに頼らず、生え抜きによるスムーズな世代交代はファームの充実があるからこそだろう。

 翻って近年の阪神は新戦力の台頭に乏しく、主力選手の高齢化が顕著。毎年繰り返される9月の失速は決して無関係ではない。2軍からいかに、戦力を供給できるか。これまで以上に、2軍における競争意識を植え付ける構えだ。

 「戦う上で選手全員が戦力ですから。中堅選手も歯車になれるよう準備しておきたい」

 掛布2軍監督の誕生には、金本監督の強い意向があったとされる。いかに、その思いに応えることができるか。現役時代と同様に、「31」と重責を背負う。

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