ドラフト当日は特番スタッフも緊張「親御さんと同じ気分」

[ 2015年10月22日 14:30 ]

日本を代表する選手に成長した西武の秋山

 プロ野球ドラフト会議が行われる22日、今年もTBSでは「ドラフト緊急生特番!お母さんありがとう 夢を追う親子の壮絶人生ドキュメント」(後7・00)を放送。今回で6年目となる番組について永島洋二郎プロデューサーに話を聞いた。

 10年にドラフト会議の生中継をTBSが始めるのと同時に、同特番もスタート。過去5年で特集された選手は、今年プロ野球記録となるシーズン216安打を記録した西武・秋山翔吾外野手や巨人のエース・菅野智之投手、14年に新人王を獲得した広島の大瀬良大地投手ら。そうそうたるメンバーを“輩出”している。

 「いろんな境遇でご苦労なさって当日を迎える方を扱う。お金に余裕がなかったり、病気に苦労されたり、見せたくない部分を取材させてもらって。そういうところを乗り越えてきょうを迎えたという、そこのところがまず賞賛に値する」と番組に登場する選手たちが、ドラフト当日まで努力してきたという事実を称えたいということを第一に挙げた。

 早ければ1年前から密着取材を行うが、当然ながらふたを開けてみるまで誰が指名を受けるかはわからないため、「取材を担当しているディレクターは親御さんと同じ気分で『指名されてくれ』って本番を見ている」とまさに家族の一員になったかのような気持ちでドラフトに臨んでいるのだという。

 過去には番組で特集したもののドラフト指名がなかった選手も2人いた。「この番組はリアリティなので、あえて指名される人を狙っているわけでもないし、指名されないようなネタありきの人ばっかり狙っているわけでもない」と前置きしたうえで、「野球をやめようとするようなことを言われるとこちらもつらい。だけどそれに対して僕らがやめなさいよとか続けなさいよと言うのも無責任だから。最終的に伝えたいのは、その選手の頑張りを称えて、困難を克服したということ。プロ野球選手にはなれなくても、同じ境遇の人にとって支えになったりして。そういう送り出し方をしてきましたね」と当時の心境を振り返った。

 番組で特集した選手から、秋山、菅野、中日・大野雄大投手、DeNA・山崎康晃投手が侍ジャパンに選ばれた。「もう日本を背負う選手が出てきたのかと感慨深い。山崎も1年目だけど後ろの方で投げるでしょうから。(プレミア12に)そういう楽しみもありますね」と“卒業生”たちの躍進に目を細めた。

 今年の放送では、700年続いた神社の後を継ぐかプロ野球選手になるかという選択に迫られたドラフト上位候補や、音信不通の父を探すためにプロ、そしてメジャーを目指す快速左腕などを特集。また、関東第一のオコエ瑠偉外野手が生中継で登場する予定。

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2015年10月22日のニュース