マエケン、さらに筋力増強計画!注目去就はプレミア12終了後

[ 2015年10月21日 08:40 ]

さらなるパワーアップ計画を掲げた前田健

 広島・前田健太投手(27)が20日、さらなるパワーアップ計画を掲げた。昨オフは原点の直球を磨くことに主眼を置いて筋力強化を図り、今季は自己最多タイの15勝をマーク、5年ぶり2度目の最多勝獲得につなげた。来季の去就は未定だが、今オフも体・筋力増強を継続する構えだ。11月には初の国際大会「プレミア12」に参戦。侍ジャパンのエースとして快投も誓った。

 マツダスタジアムでの秋季練習は第2クールに突入。前田健はチェンジアップの握りを変えて試投するなど、工夫を凝らしながらメニューをこなした。「キャッチボールではいつも遊び程度にいろんなボールを投げているので」。柔和な表情に白い歯をのぞかせた。

 失地回復を成し遂げる9年目だった。後半戦に失速して11勝9敗、防御率2・60に終わった昨季の反省から、「原点の直球で押したい」とぶち上げたオフ。「全体的に力強くなるよう体を強く大きく」の強化方針は例年通りながら、1キロでも速く…にこだわった。

 その結果が5年ぶり2度目の最多勝獲得だ。自己最速153キロ超えはなかったものの、直球の質が向上し、10年、13年に並ぶ自己最多の15勝をマーク。投球回数も206回1/3で3年ぶりに大台に乗せた。成果は数字となって表れた。

 「今オフもパワーアップできるように体を強くするだけ。毎年そこは変わらない。直球の力は、ずっと課題と思っていますから。毎年、年齢は上がるけど体力は落ちる。この時期だからガッツリできることもある。時間を大事に鍛えたい」

 さらなるパワーアップ宣言だった。14日の秋季練習初日には「気持ちがコロコロ変わるようなら口にしない」と近未来のメジャー挑戦願望をあらためて示唆。球団は「プレミア12」(11月8日~21日、台湾・日本)終了後に面談の場を持つ方針を示しており、来季の去就は未定だ。それでも常時150キロ超を目指す計画は変わらない。

 「第1回だけど、勝っていかないといけない大会。その意味では緊張感がある。(侍ジャパン)小久保監督に期待されるのは光栄だし、うれしいこと。マウンドに上がる以上は期待に応えたい」

 日本のエースとして参戦する初開催の国際大会に向け、前田健は快投を力強く約束した。2年前の第3回WBCではベスト9に選ばれ、実力は実証済みだ。世界を、来季をにらみ、右腕は進化し続ける。(江尾 卓也)

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