ロッテ 仙台育英・平沢1位も!競合なら伊東監督「引く」

[ 2015年10月21日 06:20 ]

仙台育英・平沢

 ロッテが、22日のドラフト会議で仙台育英の平沢大河内野手を1位指名する可能性が出てきた。最終のスカウト会議が20日にQVCマリンフィールド内で伊東勤監督(53)も出席して開かれ、13人前後に絞り込まれた1位指名候補の中で平沢の評価が急上昇した。指名に踏み切れば、すでに1位指名を公言している楽天との競合になる。

 4時間半におよぶ長い会議を終えて報道陣の前に姿を見せた伊東監督は、穏やかな笑みを浮かべながら口を開いた。

 「今の時点で誰とは決まっていないが、1位を投手でいくのか野手でいくのか半々。僕の中で欲しいと思う選手は3、4人いる。最終的には当日決めることになる」

 会議ではスカウト陣の報告を受けながら、指揮官が自らの目で30人以上の選手の映像を厳しくチェックした。具体的な名前は挙げなかったが「野手」の中で高い評価を集めたのが平沢だった。攻守にわたって今夏の甲子園準優勝の立役者となり、U―18ワールドカップでも活躍。球団関係者は「高校生だが守備はすでにプロでやれるレベルにある」と話し、伊東監督も「僕の中では高校生の中でも即戦力になる選手はいる」と話した。

 正二塁手だったクルーズが今季限りで退団する可能性があり、守備力の高い内野手は重要な補強ポイントになっている。1位候補に残っている野手について伊東監督は「仮に外国人が残ってくれても、獲っても損はない野手だと思う」と説明した。平沢を獲得できれば、4年目の鈴木と昨年のドラフト1位の中村で将来的に安定した内野陣を形成できる。楽天との競合を覚悟で指名に踏み切った場合は「そうなれば(クジを)引くつもりでいる」と指揮官。2年前のドラフト会議は石川を1位指名して巨人と一騎打ちになったが、ゴッドハンドでクジを引き当てた「実績」もある。

 1位候補には東海大相模・小笠原、仙台大・熊原といった即戦力と評価する投手らも名を連ねており、投手の指名へと切り替える可能性もある。「伊東ロッテ」4年目を占う運命のドラフトだけに、最後の最後まで熟慮を重ねて決断を下す。

 ◆平沢 大河(ひらさわ・たいが)1997年(平9)12月24日、宮城県生まれの17歳。小1から野球を始める。高崎中では七ケ浜シニアに所属し、2年夏に全国大会出場。仙台育英では1年春からベンチ入り。今夏甲子園では3本塁打を放ち準優勝に貢献。1メートル76、76キロ。右投げ左打ち。

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