由伸 原監督後任最有力に!兼任監督としてのオファーも

[ 2015年10月20日 05:30 ]

原監督(右)の後任として急浮上した高橋由

 「ポスト原」は由伸!巨人は19日、原辰徳監督(57)が退任すると発表した。東京・大手町の読売新聞東京本社で渡辺恒雄球団最高顧問(89)と白石興二郎オーナー(69)に辞任を申し入れ、受理された。後任監督の最有力候補としては、打撃コーチ兼任の高橋由伸外野手(40)が急浮上。原イズムの継承者として、「高橋監督誕生」に全力を注ぐ。

 原監督の退任を受け、今後は後任監督の人選を急ピッチで進めることになった。会見に同席した巨人・白石オーナーは「人選は簡単ではないと思うが、できるだけ速やかに、そしてこの人なら、とファンの納得する形で決めたい」と発言。同オーナーが後任人事について言及するのは初めてのことだ。その最有力候補に、今季から打撃コーチ兼任となった高橋由が急浮上した。

 ファンの納得する形――。白石オーナーは条件も挙げた。「原野球を継承して、新しい風を吹き込んでくれる人。継承し、発展させる強い意志があり、努力をしてくれる人」。巨人の伝統として生え抜きのOBが歴代監督を務めており「ジャイアンツの監督といえば候補者がたくさんいるわけではない」とした。高橋由はこれらの条件に当てはまる存在だ。

 東京六大学のスターから巨人のスターとなった人気や、選手としての実績は折り紙付き。渡辺最高顧問も、球団会長だった07年に「彼は頭がいいし、スマート。ONH(王、長嶋、原)とスターが来て、将来は高橋の時代が来る」と、将来の監督候補としてお墨付きを与えている。プロ18年目の今季は、77試合で打率・278、5本塁打、21打点。特に代打では・395の高打率をマークするなど、打撃に衰えは見られない。一方、コーチとしても打撃不振の村田やアンダーソンらに的確なアドバイスを送るなど、指導力も評価が高い。本人は現役続行へのこだわりが強いが、兼任監督としてのオファーも選択肢として考えられる。

 後任問題は、渡辺最高顧問と原監督の会談でも話題に上った。白石オーナーは「原監督から引き継ぎをしていただき、知恵を借りながら進めなくてはいけない」と話し、原監督も「私が長嶋さんにしていただいたように、いい形で引き継ぐことが次期監督さんの成功、ジャイアンツの隆盛につながる」と全力でサポートする考えを示した。

 球団の歴史で監督不在の「空白期間」が生じるのは異例で、現時点で12球団の監督が決まっていないのは巨人だけ。22日にはドラフト会議も控えており、白石オーナーは「できれば間に合わせたいとは思うけれども、そこまで段取りが進むかどうか」としつつも、「できるだけ早く後任を絞っていきたい。非公式な形で打診を進めたい」と、20日にも球団として動く方針を明言した。他にも候補者はリストアップされているが、まずは高橋由を最優先に交渉を進めていく。

 ◆高橋 由伸(たかはし・よしのぶ)1975年(昭50)4月3日、千葉県生まれの40歳。桐蔭学園で甲子園に2度出場。慶大では通算23本塁打の六大学新記録をマークした。97年ドラフト1位で巨人入団。98年は新人王はならずもセ・リーグ特別表彰を受賞。ベストナイン2度、ゴールデングラブ賞7度。04年アテネ五輪に出場して銅メダル。今季から打撃コーチ兼任。通算成績は1819試合で打率・291、321本塁打、986打点、29盗塁。1メートル80、87キロ、右投げ左打ち。

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