阿部打だけ…26イニングぶり得点も最後まで貧打解消できず

[ 2015年10月18日 05:30 ]

<ヤ・巨>5回1死二、三塁、坂本は空振り三振に倒れ悔しがる

セ・リーグCSファイナルS第4戦 巨人2-3ヤクルト

(10月17日 神宮)
 15年シーズンが幕を閉じた瞬間、三塁ベンチの巨人ナインは微動だにせず歓喜の輪をつくるヤクルトナインをぼう然と見つめた。

 今季を象徴するように打線が振るわず、初戦を取ったものの、3連敗でのCSファイナルS敗退。阿部は「もうちょっとやりたかった。今はこの悔しさをどこにぶつけていいか分からない」と本音を並べた。

 レギュラーシーズンは、リーグワーストのチーム打率・243。課題の貧打を最後まで解消できなかった。2回は1死一、三塁、3回は1死満塁の絶好機を逃す。0―3の5回2死二、三塁から阿部が中前2点打し、連続無得点を25イニングで止めるのが精いっぱいだった。

 2安打した阿部はファイナルS通算打率・688。CS同一シリーズ最多となる11安打で打線をけん引したが、全て単打で、打点はこの試合の2に終わった。今季は打棒復活を優先し、捕手から一塁手に転向したシーズンを「激動だったな。(来季のことは今は)考えられない」と話した。

 今季、阿部から主将を引き継いだ坂本も「いろいろと打てなかった。来年借りを返す、という気持ちでやりたい」。昨オフに右膝と右肘を手術し、万全ではない中で1軍で戦い抜いた長野は「悔しいです」と唇をかんだ。チームは休養を挟み、23日から川崎市のジャイアンツ球場で再始動。11月上旬から宮崎で秋季キャンプを行い、新体制で再出発する。 (青木 貴紀)

 ▼巨人・立岡 最後が悪いと、それしか残らない。もっと頼りにされる選手になりたい。

 ▼巨人・村田 反省します。

 ≪巨人では初の屈辱≫巨人はヤクルトに敗退。2年連続で日本シリーズ進出を逃した。日本シリーズを懸けたプレーオフ、CSで2年以上の連続敗退は08、09年中日以来5チーム目。巨人では初の屈辱だ。ファイナルS4試合のチーム打率は・230と低調。特に走者得点圏では30打数4安打、打率・133とさっぱりだった。第1戦の7回からこの日の4回までは25イニング連続無得点。PO、CSでは10年ファイナルS1~3戦巨人の22イニング連続を上回るワースト新記録となった。また、日本シリーズの最多記録は58年巨人が西鉄に喫した26イニング連続。ポストシーズンでは2番目と貧打が響いた。

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