阪神 呉昇桓を全力慰留へ 韓国紙は本人のメジャー挑戦意思を報道

[ 2015年10月17日 06:55 ]

阪神・呉昇桓

 阪神が今季で2年契約が満了する呉昇桓(オ・スンファン)投手(33)を全力で慰留することが16日、明らかになった。韓国紙が本人の来季のメジャー挑戦の意思を伝えるなど、交渉は容易ではないと思われるが、誠意を尽くして絶対守護神に残留オファーを出す構えだ。

 欠けてはいけないピースだと分かっている。球団幹部の1人は、呉昇桓について、来季も必要戦力だと強調した上で、残留を熱望した。

 「(退団した場合)抑え投手を探すのはかなり難しいので、できる限り残留して欲しい」

 すべての力を注いで、韓国最強クローザーの慰留に務める方針が球団内でまとまった。

 去就に注目が集まっているのも無理はない。14日に韓国紙のスポーツ東亜(電子版)が代理人を務めるキム・ドンウク・スポーツインテリジェンスグループ代表の「呉昇桓は日本でやるだけやったと考えている。メジャーの方に重きを置いて検討する予定だ」という電話取材でのコメントを掲載。来季、メジャー挑戦の意思があることが判明し、流出危機に陥った。

 今季で2年契約が満了となるため、球団はシーズン中から退団という最悪の事態を想定して“代役”候補を米国、韓国球界などから幅広くリストアップ。だが、2年間で80セーブを挙げた右腕に代わる人材はそう簡単に見つかるはずもない。残留交渉をまとめることが最善と判断された。

 今季、シーズン終盤に自身の起用法を巡って、首脳陣に不満を抱えていることも交渉での懸案材料だったが、15日に中西投手コーチ、山口投手コーチの退団が発表された。右腕にとっては、新体制で心機一転、臨めることもプラスになることは間違いない。

 すでにメジャー数球団から水面下で獲得調査を受けているものの、金額など契約内容は阪神が上回ることが確実。CSファーストステージ前には本人が「気持ちとしては残りたい。いろんな選手とも仲良くなった」と本音を口にしている。チームに必要であることを強く訴えて、石仏の心を動かして見せる。

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2015年10月17日のニュース