ソフトB内川 PS初快挙!3戦連続V打「絶対活躍してやろうと」

[ 2015年10月17日 05:30 ]

ビールかけで歓喜の表情の内川

パ・リーグCSファイナルS第3戦 ソフトバンク3-1ロッテ

(10月16日 ヤフオクD)
 ソフトバンクは16日、レギュラーシーズン3位のロッテに3―1で快勝。リーグ優勝アドバンテージの1勝を含めて4勝を挙げて2年連続16度目(南海、ダイエー時代を含む)の日本シリーズ進出を決めた。内川聖一外野手(33)が3回2死二塁で先制打。これが決勝打となり、内川はポストシーズン(プレーオフ含む)史上初の3戦連続勝利打点を記録した。

 勝利の瞬間、内川は右手を突き上げ、ジャンプしながら左翼から駆けだし、歓喜の輪に加わった。リーグ優勝時は試合終了前から涙があふれ出たが、この日は笑顔が満開だった。ポストシーズン史上初の3試合連続決勝打で3連勝突破。文句なしのMVPだ。

 「シーズン中は迷惑を掛けた場面がたくさんあって悔しかった。だから絶対活躍してやろうと思っていた」

 ペナントレースのうっ憤に加え、この日は闘争心にも火が付いた。初回の第1打席。146キロの直球が左手首の上部裏側に当たり、マウンドの石川をにらみつけた。ベンチに戻り、テーピングで救急処置をして試合に復帰したが、試合中から徐々に腫れだしていた。「最終的には自分の判断でできると思った」。そして迎えた3回の第2打席。2死二塁から外角のカーブを叩くと打球が三遊間を破る。二塁走者の明石の好走もあり、本塁生還を確認すると何度も拳を強く握り「健志、ナイスラン」と感謝した。

 今季、スタメン出場した全試合で4番を務めた。しかし、重圧で好機での凡退が目立ち、8年連続の打率3割も逃した。ふがいなさも感じたが「4番で学ばせてもらった経験を無駄にしたくない。思った通りに打たないと損」と気持ちを切り替えたことが功を奏した。初戦で延長10回にサヨナラ打、第2戦で1―1の6回に勝ち越しの2点二塁打を放ち3試合で12打数5安打4打点と大暴れした。

 試合後、工藤監督、孫正義オーナーに続いてナインから胴上げされ、5度宙を舞った。工藤監督も「一皮も二皮もむけて、階段を上ってくれた感じで頼もしかったし、キャプテンにして良かった」と自分のことのように喜んだ。次は日本シリーズ。内川は「もう一回、監督を胴上げしたい。僕自身ももう一回みんなに胴上げしてもらえるように頑張りたい」と今季の総仕上げに照準を合わせた。

 ≪最多記録≫内川(ソ)が3戦連続V打。PO、CSの同一ステージ3試合連続勝利打点は、82年第1、2戦の大田(西)の2試合を抜く最多記録。また、日本シリーズを見ても、同一シリーズの最多連続V打は2試合が最多で、3試合連続はポストシーズン新記録だ。なお、内川は11、14年CSでも決勝打を1本ずつ記録。PO、CSで通算5度の勝利打点は和田(西、中)に並ぶ最多タイ。

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