DeNA、ハマスタ運営会社100億円買収 来月中にTOB実施

[ 2015年10月15日 06:07 ]

横浜スタジアム

 DeNAが本拠・横浜スタジアムの運営会社を買収する方針を固めたことが14日、分かった。球団関係者によると現在5.74%を保有している株式会社・横浜スタジアムの株式公開買い付け(TOB)を来月中に実施し、過半数の株の取得を目指す。取得額は100億円規模になる見込み。

 親会社のディー・エヌ・エーの15年3月期の決算資料によると、野球事業は13億円の赤字。球団関係者は「地元(横浜)から一体経営が望ましいという意見も出ていた。健全な経営に近づいた方が良い。ファンサービスの拡充、スピーディーに意思決定できる」とメリットを強調した。

 11年にTBSホールディングスから球団を買収。12年シーズン開幕前に横浜スタジアムと7年契約を結んだが、看板広告料、入場料などの大半は球場側が手にする契約になっており、球団と球場の一体経営で広告収入などを増やし、野球事業の黒字化を目指す。今季の観客動員数は球団買収前年の11年から65%増の181万3800人。右肩上がりの集客力も、買収する決め手になった。

 買収が実現すれば、球場で得られる収入は大幅増となる。球団関係者は「(球場の)飲食は満足度調査で数字が低い。人工芝も2年後に張り替え時。お客さまが一番喜ぶ形にしたい」と天然芝導入の検討も示唆し、来場客の多様な要望に応える。

 ▼TOB(株式公開買い付け)「Take―Over Bid」の略。目的の銘柄の株式を取得するために、その買い付け期間、株数、価格などの内容を公開し、証券取引所を仲介せずに不特定多数の株主から買い付けること。買収される企業の賛同を得ている場合は友好的TOB、その逆は敵対的TOBと呼ばれる。

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2015年10月15日のニュース