柳田、復活同点2ラン!状態70%も「フルスイングしました」

[ 2015年10月15日 05:30 ]

<ソ・ロ>3回1死二塁、左中間に2ランを放つ柳田

パ・リーグCSファイナルS第1戦 ソフトバンク3-2ロッテ

(10月14日 ヤフオクD)
 これが出場を危ぶまれていた男の打球なのか。3回、2点を先制された直後の攻撃でソフトバンク・柳田のバットが快音を発した。1死二塁で大嶺祐の137キロの初球を捉え、左中間席へ同点2ラン。「フルスイングしました!」と誇らしげに言った。

 「1打席目に駄目なスイングをした(二ゴロ)ので修正しました。結果を気にせず、どっしりいったらいい結果になりましたね」

 史上初めてトリプルスリーと首位打者を同時に手中にした不動の3番打者は、9月26日のロッテ戦(QVCマリン)で受けた左膝裏への死球で左脛骨(けいこつ)骨挫傷と診断された。復帰プランの途中では首痛も重なった。休養日の11日にもヤフオクドームを訪れ「最善を尽くす」と治療に専念。「70%」(トレーナー)の状態まで戻し、本番に間に合わせた。ぎりぎりまで熟慮して先発起用を決断した工藤監督は、紅白戦の2打席だけの調整で結果を出した打線の核を「勇気を与えてくれた」と称えた。

 球場に招待した広島経大の恩師、龍憲一前監督に贈る一撃でもあった。昨年12月、広島市内で食事をした時に「来年はトリプルスリーを獲ります」と約束。龍氏は「本当に獲るとは思いませんでしたけれど」と笑いながらも、球界を代表する打者に育った教え子を頼もしげに見つめた。

 サヨナラの舞台も1死一、三塁から敬遠気味の四球でお膳立て。王貞治球団会長は「一、三塁で敬遠されるのは凄いこと」と絶賛していた。

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2015年10月15日のニュース