137球から中5日…ロッテ涌井 雄叫び!143球 監督を「男にしたい」

[ 2015年10月13日 05:30 ]

<日・ロ>試合後、伊東監督(右)と握手する涌井(左)

パ・リーグCSファーストS第3戦 ロッテ2-1日本ハム

(10月12日 札幌D)
 絶体絶命のピンチでエースの闘争心に火が付いた。1―1で迎えた3回無死満塁。クールなロッテの涌井が、珍しく感情をむき出しにした。

 まずは横浜高の後輩・近藤は投ゴロ。「1アウトになったので0で抑えてやろうとギアを上げた」という。続くレアードを外角のフォークで空振り三振に仕留めると、雄叫びを上げた。最後は矢野を二飛に打ち取り、右手でグラブを叩いてガッツポーズを繰り出した。

 「めったにあんなことはしないんですけどね。本当に気持ちが高ぶった時にしかしない」

 初回には一ゴロのベースカバーに入ろうとした際に転倒するアクシデントがあった。「足がもつれた。期待に応えようという気持ちが空回りした」。右の手のひらと左膝を擦りむいたが、破れたズボンをはき替えてマウンドへ。110球を超えた5回の4番・中田との対戦ではこの日最速の148キロを連発し、遊ゴロに仕留めた。7回1死一塁から陽岱鋼(ヨウ・ダイカン)に四球を与えたところで降板。6回1/3で今季最多の143球を投げ、8安打1失点でチームを2年ぶりのCSファイナルSに導いた。

 レギュラーシーズン最終戦の6日楽天戦(コボスタ宮城)に志願して中4日で先発し、137球で10回を3失点。15勝目を挙げて日本ハム・大谷に並んで3度目の最多勝に輝いた。CS初戦を回避してまでタイトルを優先させてくれた伊東監督に、勝利で恩返ししたかった。「最終戦で投げさせてもらって、(中5日で)日程も空いたので万全だった」。言い訳をしないためにも、何球でも投げ抜く覚悟はあった。

 西武からFA移籍して2年目。西武時代からの恩師である伊東監督が率いるロッテで輝きを取り戻した。「監督が自分を必要としてFAで獲ってくれたことがうれしかった。恩返しがしたいし、男にしたい」。最終戦で投げたのも今年2月のキャンプで指揮官に「最多勝を獲ります」と宣言したからだ。負ければ終わりの一戦にも勝ち、指揮官は「これぞエース、最多勝という投球をしてくれた」と目を細めた。

 3位から初めて日本一に上り詰めた5年前の「下克上」の再現に向け、第1関門を突破。14日からファイナルSでソフトバンクと激突する。「厳しい戦いをしているので勢いはある」と涌井。頂点を目指す「下克上アゲイン」は福岡の地でシーズン2に突入する。 (重光 晋太郎)

 ≪6人目CS2球団勝利≫涌井(ロ)が勝利投手。CSでは西武時代の08年に2勝しており、通算3勝目(0敗)。プレーオフ、CSで2チームに所属して勝利投手は、昨年の中田(ソ)以来6人目。パの2球団では馬原(ソ、オ)に次いで2人目となった。この日の涌井は6回1/3で143球。プレーオフ、CSでこれだけ投げたのは04年第2S第5戦の新垣(ダイエー=145球)以来11年ぶり。

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